レクサス IS ▲初のハイブリッド仕様も用意されて2013年にデビューした、現行レクサス IS。2016年のマイナーチェンジで、フロントマスクとリアコンビランプがリニューアルされた

2023年まで3年間延命

ブランドが廃止されたトヨタ マークXと違い、レクサス ISはDセグメントの競合車と戦う役割を担って、今後も継続販売される。しかし、登場から7年以上が経過していて新鮮味を失っていることも否めない。

そこで、大規模な手直しが施されて内外装リフレッシュに乗り出す。セダン需要低下とコスト削減を考えて、新世代シャシーへの世代交代は行われない模様。旧コンポーネントがそのまま用いられる。

もっとも、すでにレクサス LCおよびLS、クラウンに使われているFR方式の「GA-Lプラットフォーム」は、Eセグメントなどの大きな車への採用を想定して開発されたためか、Dセグメントの車種に用いられることは難しいようだ。

BMW 3シリーズやメルセデス・ベンツ Cクラスが分類される、全長4700mm級のセダン需要に、最新のESで応えることは難しいだろう。何しろESの全長は5mに迫りFF方式のため、重量バランスもFR車には及ばない。

こうした事情もあってレクサス商品群の中で、最小セダンとして販売されるISは簡単に引退できない。
 

テストカーから延命版ISに迫る

レクサス ISの現行モデルは、2013年にデビュー。以来丸7年以上が経過しており、商品力の低下は否めない。かと言って原価の高い「GA-Lプラットフォーム」を用いて世代交代するほどの売上は見込めない。

そこで、トヨタは現行プラットフォームを踏襲しつつ、スキンチェンジ級の世代交代を行うことにしたことは、2020年2月7日にお伝えしたとおり。


今回スクープ班が手に入れたのは、マイナーチェンジ版のテストカーだ。両出しエグゾーストが、台形から一般的な円形に見直されて、スポーティな印象が強調されていることがわかる。

レクサス IS▲マイナーチェンジながら、ボディ全体が覆われているのは、外板パネルが全面刷新される証拠でもある。両出しエグゾーストのフィニッシャーは台形から一般的な円形に見直されて、精悍さをアピール

このマイナーチェンジ版は、2020年10月から生産されて、3年のモデルライフが想定されている。つまり、2023年まで継続販売される。全世界での月販計画台数は、4000台だ。

IS廃止後は、前回お伝えしたとおり、DセグメントにピュアEVモデルを投入する見通しだ。シャシーはFF用ながら、リアにモーターを配置することで、後輪駆動に仕立てられる。

FRセダンの血統は引き継がれるわけだ。

※2020年6月12日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2020年10月
■全長×全幅×全高:4695×1810×1430(mm)
■搭載エンジン:2L 直4+ターボ 他
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、レクサス