次期スバル WRXの予想図 ▲前後バンパーとホイールアーチモールはグレーMに塗装されて、質感の高さとアグレッシブな印象が演出されるだろう

新世代スバル商品の第2弾はWRX

レヴォーグで幕を開けたスバルの新世代商品とデザイン。そのコンポーネントを流用して次に登場するのが次期WRXだ。発表は2021年内といわれている。

スバルが新たに定めたデザインのキーワード、「BOLDER(ボールダー)」が反映されることは間違いない。最もわかりやすいのはサイドビューだろう。

例えば、ホイールアーチは円弧から台形に刷新されており斬新なイメージが伝わってくる。さらに、ホイールアーチに別体モールがグレーメタリックに塗装されて装着される。

SUVならともかく、スポーツセダンでボディ下部が別色に仕立てられるとはずいぶんとユニークだ。振り返ると、この処理は2017年に東京モーターショー出品のコンセプトカーに織り込まれていたため、当時すでにスバルはこれを検討していたことが推察できる。

次期スバル WRXの予想図▲リアコンビランプは左右がガーニッシュで連結されるようだ。また、バンパー下部からは4本のエグゾーストが顔をのぞかせ勇ましい走りを想起させる
スバル WRX▲2017年東京モーターショーで初披露されたスタディモデル、「VIZIVパフォーマンスコンセプト」。この時すでに別色のホイールアーチを用いるアイデアが考案されていた

シャシーはようやくSGPに

コンポーネントはあらゆる部分がアップデートされる。中でも朗報なのはようやくシャシーが、「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」に刷新される点だろう。

何しろ現行モデルは2014年に発売された後、16年にはインプレッサがSGP採用車に切り替わり、ほぼ周回遅れのままモデルライフを送ってきた。

もちろんレヴォーグ同様、フルインナーフレーム構造と接着剤の多用で高剛性化と軽量化が図られる。

エンジンは、2.4Lボクサー4に

先に登場するWRX S4の搭載エンジンは、2Lから2.4Lに格上げされるかもしれない。現行2Lは、最高出力300ps/最大トルク400N・mを発揮していて十分すぎるスペックを誇るものの、余裕ある排気量で走らせた方が環境性能アップを遂げやすい。

電動化で遅れをとっているスバルにとって、現行モデルの燃費改善は喫緊の課題でもある。そのため、少しでも環境性能改善につながる策は積極的に取り入れていきたいところだろう。

CVTに加えて6速MTが国内向けに設定されるのも見逃せない。追って登場する「STI」には、2.4Lのチューンナップ版が与えられる。こちらは、最高出力が340ps程度まで増強されるとの見方もある。

スバル WRX▲最高出力300ps/最大トルク400N・mを発揮する2L水平対向4ターボとCVTが搭載され、新たなサブネームとして「S4(写真)」が与えられた。よりコンペティティブな「STI」も用意される

安全運転支援システム「EyeSight-X」を採用

安全デバイスでは、「EyeSight-X」の採用がセールスポイントに掲げられる。

すでにレヴォーグで採用されているように、このシステムは3D高精度地図や、準天頂衛星からの情報を頼りに一定条件が揃うと自動車専用道でステアリングとペダル類の操作をアシスト。

ストップ&ゴーが続く渋滞の中での自動再発進、カーブ前減速、料金所前減速、車線変更アシストといった機能も含まれドライバーの疲労軽減に貢献する。

次期WRXは2021年秋に発表される見通しだ。まずはS4がリリースされ、STIは半年ほど遅れて2022年春にデビューするとの見方が強い。

※2021年5月14日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2021年11月
■全長×全幅×全高:4620×1825×1470(mm)
■搭載エンジン:2.4L 水平対向4+ターボ 他

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、スバル