レクサス ▲レクサス最高峰の高性能スポーツとして開発されてきたLC-Fだが、新型コロナウイルスによる先行き不透明な経済状況を鑑み真っ先に中止されるプロジェクトとなった

新型コロナウイルスの影響は大きい

トヨタがLC-Fの開発を中止した。同社は、LFA以来のハイパフォーマンスクーペとしてレクサスおよび「F」ブランドの最高峰に据えられる前提で、正式にプロジェクトがスタートしていた。

しかしこのたび、お蔵入りが決まったようだ。

中止の理由はいくつか挙げられる。ひとつはコストとマンパワーの取捨選択だ。長引く新型コロナウイルスの影響で、この先収益が悪化することは避けられない。

開発コストを増やす分野、車種の絞り込みは避けられない。トヨタとしては、その取捨選択をいち早く行い、量販を見込めない高性能なスポーツカーをリストから外したワケだ。
 

搭載予定だった、V8ターボの開発は継続

LC-Fには、4L V8ターボが搭載される計画だった。前後重量配分の最適化を狙ってトランスアクスル化されるとの情報もあった。つまり、LCベースとはいえほぼ専用設計が想定されていた。

なお、このV8にはハイパフォーマンス版だけでなく普及版も存在する。こちらは開発が続行されて、北米専用の大型ピックアップやSUVに搭載される他、LC500に採用される予定でマイナーチェンジ版で起用される計画もある。

あいにくレクサス最高峰の高性能スポーツは、幻の1台になってしまったが取捨選択の末に生き残ったプロジェクト、電動系EVモデルや、WEC参戦者の血を引くGRスーパースポーツの登場を心待ちにしよう。

※2020年6月19日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

text&photo/マガジンX編集部