▲FFベースのプラットフォームのため、ISのEV版はESの短いバージョンに見えるかもしれない。かつてのHS 250hよりはスマートに仕上がるだろう ▲FFベースのプラットフォームのため、ISのEV版はESの短いバージョンに見えるかもしれない。かつてのHS 250hよりはスマートに仕上がるだろう

TNGA化されず、旧世代プラットフォームを流用

今後、トヨタおよびレクサスが送り出す新型車には、TNGAの新しいコンポーネントが採用される見通しだが、まさかの旧世代のキャリーオーバーが聞こえてきた。

しかも、その車種はレクサス ISだという。

レクサスへとユーザーを導き入れる、エントリー4ドアセダンである。

あえてTNGAに進化させないまま、モデルチェンジする理由とは?

先進国でのセダン需要の低下や開発工数(マンパワー)の削減、コスト低減などが挙げられる。

では、削減された工数はどこに費やされるのか。
 

エンジンを取り払ったEVモデルでも後輪駆動で走る楽しさを

なんとその答えは、EVモデルの開発だ。

トヨタとレクサスの中で、EVセダンの開発が本格化するのは初めてのことだ。

ISを名乗るからには、当然モーターはリアに置かれて、後輪駆動に仕立てられる。

だが、驚きなのはISのFRシャシーが用いられるのではなく、ESに使われているFFプラットフォームが起用されることだ。

厳密に言うと、キャビネットから前方のエンジンルーム(エンジンは搭載されないのだが)が流用されつつ、キャビンから後方が改造されEV最適化が図られる。

流用されるフロント部分には、エンジンの代わりにインバーターや制御ユニットが搭載される。

一方、大幅改修される後ろ半分は、リアシートをはじめ床下へのリチウムイオン電池が収納される。

そして、リアアクスル部分にはモーターが配される。

後輪駆動に仕立てることで、ハンドリング性能や運転時の楽しさを引き立たせる見込みだ。

次期ISには、エンジン車も設定されており、そちらはFRプラットフォームで制作される。FFシャシーのEVではプロポーションも異なるはず。

その両車に、ISを名乗らせることができるくらいの共通イメージがだせるのか、見ものだ。

※2019年3月15日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【スペック・諸元】
■予想発表時期:2021年以降
■全長×全幅×全高:4650×1800×1450(mm)
■搭載エンジン:電気モーター

text&photo/マガジンX編集部