▲なだらかにスラントしたクオーターピラーによって、クーペ風のシルエットが作り出される次期IS。ホイールベースは現行モデルより、70mmも延長されて、LCと同じ2870mmに達する ▲なだらかにスラントしたクオーターピラーによって、クーペ風のシルエットが作り出される次期IS。ホイールベースは現行モデルより、70mmも延長されて、LCと同じ2870mmに達する

GSの廃止を見越して、ホイールベースを70mm延長

レクサス ISの一新に向けて、トヨタ社内でプロジェクトが本格的に動き始めた。まだ断片的ではあるが、現時点で判明している次期モデルの内容をお伝えしていく。

レクサス商品群の中で最小のFRモデルに位置するのがISだ。国内では、1998年にアルテッツァとしてスタートを切り、2005年のレクサスブランド立ち上げに合わせてモデルチェンジ、海外と同じISに改名された。2013年から販売されている現行モデルは3代目にあたる。

最近のトヨタ&レクサスの商品展開からも簡単に想像できるように、シャシーはTNGA世代の新しいコンポーネントに切り替わる。これに伴って車体は大きくなる見込みで、ホイールベースは現行モデルの2800mmから、GSの2850mmを飛び越え、LCと同値の2870mmに達する。

2017年12月10日に紹介したとおり、GSは19年に廃止される見通し。次期ISの拡大は、GS廃止後の商品構成を見越した決断かも知れない。よってホイールベースだけに限らず、全長も拡大される公算が大きい。


▲2013年にリリースされ、初めてハイブリッド仕様もラインアップされた現行モデル。その半面、トップエンドのハイパフォーマンスバージョンとして、先代に用意されていたIS-Fは、RC-Fにポジションを譲って廃止された▲2013年にリリースされ、初めてハイブリッド仕様もラインアップされた現行モデル。その半面、トップエンドのハイパフォーマンスバージョンとして、先代に用意されていたIS-Fは、RC-Fにポジションを譲って廃止された

ダウンサイジングターボを採用するも

パワートレインも、TNGA世代のダイナミックフォースエンジンにバトンタッチされる。ハイブリッドにA25型2.5L直4が与えられるのも見逃せないが、それ以上に話題を呼びそうなのが、ガソリン車のターボ化だ。

開発事情に詳しい関係者によると、次期ISには2.4L直4ターボが用意されるという。ダウンサイジングと呼ぶには、海外勢と比べてまだ排気量が大きいようにも思える。例えば、同クラスのBMW 3シリーズには、1.5L直3ターボが、メルセデス Cクラスには1.6L直4ターボも設定されている。

ともあれ、現行3.5L V6に代わるユニットとして、ラインナップされる見通しだ。現在エントリーモデルの役割を果たしている、2L直4ターボは排気量が近すぎるため廃止か。

なお、次期モデルで復活を遂げるIS-Fには、4L V8ツインターボが与えられる。この高性能エンジンは、LC-Fなど、今後ラインナップされるFモデルで共有される。

UXに続いて、エッジの強いラインを複数起用

エクステリアも正常進化を遂げ、最新のデザインをまとう。ここでイラスト化(最上部の画像)したのは、アイデアのひとつとして提案されているものだ。

おなじみのスピンドルグリルから始まるフロントノーズは、分厚くて水平に設計されている。これは、前述したIS-F用のV8ユニットも収まるように、考慮されているためだ。

サイドには、UXに似たシャープなキャラクターラインが、いくつも配され、ダイナミックな印象がかもし出される見通しだ。後ろ半分は緩やかにスラントしたバックウインドウとリアクオーターピラーで構成されており、クーペ風シルエットが実現される。

4代目ISは、UXやESが発売された後、具体的には2020年以降の市販化が濃厚だ。ただし、それに先がけて2019年にコンセプトモデルが海外で披露される可能性もある。

※2018年7月14日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2020年以降
■全長×全幅×全高:4730×1815×1425(mm)
■搭載エンジン:2.4L 直4+ターボ

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、レクサス