「自動車好きって何かダサいよね」とはもう言わせない! あなた+車を最速でおしゃれに見せる方法
2017/01/11
全身ほぼユニクロでもやたらおしゃれになれる魔法の書
過日、自動車ジャーナリストの清水草一さんがご自身のブログで絶賛していた「最速でおしゃれに見せる方法」(ファッションバイヤーMB著/扶桑社)なる本のKindle版を購入し、精読してみた。
衝撃的だった。
この本は、ファッションバイヤーである著者MB氏が「おしゃれに見せる秘訣」を超絶具体的に解き明かしているものだ。これまで明確に言語化されていなかった「おしゃれに見える」というぼんやりした概念を、理詰めで、それゆえ誰でも再現可能な形で、しかも「全身(ほぼ)ユニクロでも大丈夫!」というお金のかからない手法を通じて、見事に解説しきっているのである。
感銘を受けた自分はさっそく近所のユニクロへ走り、その本が推奨している理詰めコーディネイトのなかから自分に似合いそうなパターンの一式を購入(それでも1万円もかからなかった)。そして着替えのうえ、鏡の前に立ってみた。
……自分で言うのもアレだが、驚くほどおしゃれでシュッとした1人の中年男性がそこにいた。靴以外は全部ユニクロなのに。MB理論おそるべし、である。
MB氏の「最速おしゃれ理論」とはいかなるものか? 人様の著作物の内容をここで詳述するわけにはいかないが、ご自身がAmazonの商品紹介で開陳している部分に絞って言うならば、「ドレス7対カジュアル3の割合を意識すべし」というのが理論のキモだ。他にもいろいろあるのだが、これを意識するだけでも、あなたの着衣ビジュアルはそれこそ「最速で」改善されることだろう。
では「最速でおしゃれに見せる車選び」とは?
そしてそうなると、自称中古車評論家(特に安めのやつが専門)である筆者としては当然、以下のことを考え始める。すなわち「車においても、最速でおしゃれに見せる方法(しかもなるべく安く)が存在するのではないか?」ということだ。
この問題について3日ほど考え抜いた不肖筆者は、一つの解に到達した。答えは以下である。
「MB氏の理論に基づいた衣服を着用しつつ、ラテン系の比較的コンパクトな車に乗る」
……これだ。これしかない。
そのメカニズムをご説明しよう。
MB氏推奨のコーディネイトは基本的に「モノトーン」である。もちろん完全なモノトーンではなく差し色を入れることを前提としているが、基本はとにかくモノトーンである。特にボトムスについては「基本は絶対に黒!」としている。そして前述のとおりドレスとカジュアルの割合は7対3でドレスの割合が高い。つまり、乱暴に言ってしまえば「黒っぽいドレス寄りファッション」をまとうことが「最速でおしゃれに見せる方法」だということになる。もちろんそれだけではないわけだが、かなりラフに言うならそういうことだ。
で、黒のボトムスを中心とするおしゃれファッションを(ユニクロを中心に)完成させたとする。
そこに、「黒や白のドイツ製高級車」を合わせたら果たしてどうだろうか? ……一概には言えない話だが、筆者が思うのは「なんか、ありがち」ということだ。悪くはないが、ハッとさせられるものが何もないため、ただただ都市の風景のなかに茫漠と消えていくのである。
自分と車トータルでの「7対3」を意識する
そこれはつまり「ドレスとカジュアルの比率」がもたらす問題だ。
この場合、その内部では7対3が構成されているにせよ、衣服は主には「ドレス」と言える。そのドレスに、「黒や白のドイツ製高級車」というドレスを合わせているため、今ひとつパッとしないのだ。いやパッとしているのかもしれないが、「おしゃれ」ではなく「ビジネスウェア」に近い雰囲気になっているということだ。車と人との総合コーディネイトで「おしゃれ」に見せるなら、繰り返し引用している「ドレス7対カジュアル3」という黄金比を適用しなくてはならない。
つまりこのケースでは人が「ドレス」なので、車は「カジュアル」に振るのが正解だ。それにより、人馬総合での「7対3」が完成するのである。
もちろん「カジュアル10割」な衣服を着用したうえでドイツ製高級車というドレスに乗っても、同じような「人馬総合での7対3」は完成するのかもしれない。しかしそれを実際に行うのは難しい。なぜならば、ドレス寄りファッションでおしゃれに見せるのは比較的イージーだが、「スーパーカジュアルでありながらおしゃれ」というスタイルを構築するには超絶ハイセンスが必要だからだ。そんな芸当が軽々とできるのは、おそらくテリー伊藤さんぐらいのものではないだろうか。
以上のおしゃれ理論をまとめると次のとおりとなる。
●男性の街着は「ドレス7対カジュアル3」の割合が基本
●ということは、総合的に見て「ドレス寄り」である
●そこに「カジュアル寄りな車=ラテン系の比較的コンパクトな車」を足すことで、総体として理想的な「7対3」が完成する
ベストはラテン系と思うが、「自分が好きなカジュアル系」なら何でもOK
ただ、「カジュアル寄りな車=ラテン系」という部分については異論反論もあるかもしれない。「ゴルフとかの小型ドイツ車じゃダメなのか?」「アメ車だってあるぞ!」と。
そういった意見に対して、筆者からの反論は特にない。あなたがそれを良いと思うのであれば、それでいいだろう。おしゃれ中古車評論家(?)としての「ここは絶対ラテン系がハマるはず!」という我がセンスにはそれなりの自信を持っているが、それはあくまでも感覚的なものでしかないため、持論をゴリ押しする気はない。ゴルフ、アメ車、けっこうである。ただ、どうしたってドイツ車は「カジュアル」としてはやや中途半端かな? とは思うわけだが。
さて、以上の理論にご納得いただけた年齢不問のおしゃれ男子諸氏は、車というものの機械面のみに血眼になっている自動車マニアを尻目に、ぜひステキなカラーリングの中古ラテン車を購入していただきたい。そしてMB氏の著作も熟読し、ぜひ「おしゃれ車男子」として毎日の生活全体を存分に謳歌していただきたいと熱望する不肖筆者である。
その場合に購入すべき車種は、ハッキリ言って好みの問題にのみ帰結するため、ラテン系の比較的小さな車であれば何でもいいと思う。ただ、いちおうは機械面にも興味と知識がなくはない中古車評論家として、老婆心ながら以下にとりあえずのオススメモデル数車と、それを探す際のちょっとした注意点などを申し添えたいと思う。
ご興味のある方は参考にしていただけたならば幸いだ。
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