▲スズキがFRシャシーを開発しているとの断片的な情報を得てイラスト化。 上記のような軽量スポーツカーであってほしいが…… ▲スズキがFRシャシーを開発しているとの断片的な情報を得てイラスト化。 上記のような軽量スポーツカーであってほしいが……

スズキには今も熱いスポーツマインドが燃え上がっている

国内の軽自動車マーケットだけに頼る一本足打法では将来がない。そんな危機感を抱き、新興国など海外市場に目を向けているスズキが驚きの1台を模索しているらしい、との情報をキャッチした!

ダイハツ コペンの復活やマツダ ロードスターのフルモデルチェンジ、S660による事実上のビート復活、そしてNSXの再投入など日本車が今、面白くなっている。そんな中、スズキが本気で新型スポーツカーを作ろうとしているようだ。

かつてスズキはビートやマツダ AZ-1と競ってカプチーノを投入し、軽スポーツカー市場で強い存在感を見せつけた。カプチーノはFRスポーツカーであることと、NAエンジンのビートを圧倒するターボパワーを誇ったことが相まって、多くの支持を集めた。しかしその後、スズキはスポーツカーを投入していない。2002年のダイハツ コペンに影響され、カプチーノ復活を真剣に検討したこともあったが、結局は実現しなかった。

▲1991年に登場した軽オープン2シーターがスズキ カプチーノだ。前後にダブルウィッシュボーン式サスペンション、脱着パネル式ルーフが採用されるなど、贅沢なモデルだった ▲1991年に登場した軽オープン2シーターがスズキ カプチーノだ。前後にダブルウィッシュボーン式サスペンション、脱着パネル式ルーフが採用されるなど、贅沢なモデルだった

カプチーノのような専用シャシーのFRスポーツカーは無理でも、FF方式のスポーツカーを販売することはできたはず。それをしなかったのは、軽スポーツカーは儲からないと判断したのだろう。技術陣からすればカプチーノをかつて作り上げただけに、それを超えられない車は作りたくなかったとも考えられる。

しかし、今もスズキには熱いスポーツマインドが受け継がれている。下記のGSX-R/4のように過去のモーターショーでいくども本格的FRスポーツカーの提案をしてきた。それはつまり、投入を前提にリサーチしていたということだ。

▲こちらがGSX-R/4。2001年に発表されたアルミフレームに樹脂パネルを組み合わせたバイクと車のクロスオーバーのようなコンセプトモデルだ ▲こちらがGSX-R/4。2001年に発表されたアルミフレームに樹脂パネルを組み合わせたバイクと車のクロスオーバーのようなコンセプトモデルだ

そして、いよいよコンセプトを実現に近づける時が来たのだろうか。現在、計画されているFRスポーツカーは登録車サイズを前提にしている。スズキが重視する海外にも輸出でき、販売台数も確保できそうだ。そのため、FRシャシーを開発してもペイする可能性が高い。さらにスズキが重視している新興国でのブランドイメージ向上にもつながるだろう。

その小型FRスポーツのエンジンには、スイフトスポーツの1.6Lを流用するのが手っ取り早いが、今後の環境対応を考え1.2Lデュアルジェットのハイパワー版、もしくはその直噴ターボ版の可能性も考えられる。先に発表した軽量高剛性テクノロジーを存分に盛り込めば世界中の予想を上回る1台ともなるかもしれない。

※2014年9月30日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2016年以降
■全長×全幅×全高:3995×1695×1240(mm)
■搭載エンジン:1.2L 直4

text&photo/マガジンX編集部