ホンダ S660がデビューして、オープンカーがとっても気になる今日この頃。車を運転するのが最高に気持ちいい季節です。そんなドライブを快適にしてくれるサービスが進化したり、新アイテムが登場しそうというニュースが届いたり、今週も話題が豊富でした。では、早速いってみましょう。

インフラ

■移動がもっとスマートに! VICS WIDE登場(道路交通情報通信システムセンター発|4月23日)

『これまで渋滞や交通規制などの道路交通情報をFM多重放送を通して送信し、カーナビゲーションなどの車載機に様々なリアルタイム情報を提供して参りましたが、FM多重放送の伝送容量を現行の約2倍に拡大、よりユーザーニーズにマッチした新たな情報サービスの提供が可能となりました。このVICSの新たな道路交通情報サービス「VICS WIDE」(ビックス ワイド)は、4月23日より情報の提供を開始いたします』

道案内はもちろん、渋滞を避けるためにカーナビを使っているドライバーは都市部に少なくありません。知っている道でもカーナビでルート案内させる理由がここにあります。そのときに重要な情報源となるのがVICSです。そのVICSが新たにVICS WIDEに進化しました。

最大の違いは、これまで車両感知器が整備された区間でしか渋滞状況を把握できなかったのが、特定の車載機を積んだ車の走行履歴からも渋滞情報を予測しようというもの。一般にプローブ情報と呼ばれ、すでに実用化されている技術です。より詳細で広範囲な渋滞情報が活用できることになるので、よりスムーズで快適な移動ができるようになりそうです。

▲特定の区間の通過時間がわかるだけでなく、直進、右折、左折など情報を細分化して提供してくれるのです ▲特定の区間の通過時間がわかるだけでなく、直進、右折、左折など情報を細分化して提供してくれるのです

時事

■モーターショーのコンパニオン終了!?(朝日新聞DIGITAL|4月20日)

『20日に開幕した上海国際モーターショーにて、展示車のそばで露出度の高い服を身につけてポーズを取る女性コンパニオンの姿が消えた。主催者側が禁じたためで、肌の露出の多い女性が目立っていた前回とは打って変わった雰囲気での開催となった』

悲報(?)の続報です。先日、「イギリスのシルバーストーン・サーキットで開幕するFIA世界耐久選手権(WEC)では、レース直前のスターティング・グリッドからお馴染みのグリッドガールが消えることになった」ことをお伝えしましたが、今度はモーターショーです。確かにサーキットはモータースポーツを観戦しに行くところ。モーターショーには新型車やコンセプトカーを見に行くところです。「花より団子」とは少しニュアンスは違いますが、今後ますますこの傾向が強まる可能性はありますね。

話は変わりますが、ブースから流れる音楽や効果音のボリュームが大きすぎて閉口させられることもあります。実は、報道向けのプレスデーでは無音だったりするのですが、やはり車に集中しやすかったり。無音でコンパニオンもいないモーターショー……。少し寂しいですかね。いかがでしょう。

▲コンパニオンの姿が見当たらないモーターショーの会場。コンパニオン目当てにカメラを抱える来場者がいなければ、車そのものが見やすくなる可能性はあります” class= ▲コンパニオンの姿が見当たらないモーターショーの会場。コンパニオン目当てにカメラを抱える来場者がいなければ、車そのものが見やすくなる可能性はあります

カー用品

■車内で手軽にスマホを利用できるようにするデバイス(デンソー発|4月23日)

『KKP(くるくるピ)はスマートフォンを手に持って操作できない様々なシチュエーションでの利用をアシストします。iPhone/Androidで利用可能。対応アプリをシンプルかつ直感的に遠隔操作することができます』

クラウドファンディングの「Makuake」でプロモートされているスマホ専用リモコン。スタートアップのように見えて、実はデンソーによる研究開発がバックボーンなので名実ともに期待できそうです。

当たり前ですが、運転中はスマホを操作することができません。しかしドライブに活用したい便利なアプリがあるのも事実。そこでスマホに直接触れることなく、手元で操作できるようにするのが、このリモコン。ステアリングなどにも取り付けられるので、オーディオやエアコンをステアリングのスイッチで操作するのと同じ感覚で使えます。

このKKPを利用するには、アプリ側も対応している必要がありますが、そのための開発キットがデベロッパー向けに用意されていているので、一気に広がる可能性もあります。期待しましょう。

▲シンプルなデザインでどんな車にもフィットしそうなイメージです。便利なアプリを活用することで、もっとドライブが快適で楽しくなりそう” class= ▲シンプルなデザインでどんな車にもフィットしそうなイメージです。便利なアプリを活用することで、もっとドライブが快適で楽しくなりそう

コンセプト

■1台の車が2台のバイクになる新コンセプト(Argodesign、Fast Company発|4月23日)

『ファストカンパニーのマーク・ウィルソンはとんでもないアイデアをもっていました。それは2台のバイクになる車。彼はニューヨークモーターショーで自動車メーカーにこれを見せてアイデアを実現したかったのですが、まずはアルゴデザイン社へ救いを求めました。実際に直面した課題もあったのですが、素晴らしい結果に結びつきました』

ルパン三世の相棒、石川五ェ門が斬鉄剣で「エイッ」とやってしまったのではございません。目的地までは車として出かけ、到着したら2台のバイクに分かれる新しいコンセプトの乗り物。ひとりはゴルフ、もうひとりはショッピング、というように嫌われがちな「別行動」へ革新をもたらす斬新なアイデアです。

課題となったのは、車とバイクとではカーブを曲がる原理が違うことだとか。これを解決するために、バイクモードでは前輪をダブルタイヤのように左右分割にしているのが特徴となっています。市販化にまで漕ぎ付けるかどうかは別として、コンセプトを支持する方は多いのでは……?

▲パッと見からして普通の車のようには見えません。「いかにも何かあるな……」という雰囲気が漂っています ▲パッと見からして普通の車のようには見えません。「いかにも何かあるな……」という雰囲気が漂っています
▲これが分離したところ。前輪が分割しているのがわかりますでしょうか。正式名称は「金田バイク」や「ベターハーフ(夫婦の相方)」などが検討されているようです ▲これが分離したところ。前輪が分割しているのがわかりますでしょうか。正式名称は「金田バイク」や「ベターハーフ(夫婦の相方)」などが検討されているようです

まとめ

今週、横須賀にある走水神社までドライブに出かけました。三浦半島は暖かくて天気が良かったこともあり、どこまでも、いつまでも運転したい気持ちに。帰りはカーナビで渋滞を避けながら高速を走ったり、一般道を走ったりしつつ、まずまず快適に帰ってきました。VICS WIDEの運用前だったので、今度は行くときは違いがあるか試したいですね。では、また来週。

text/ブンタ photo/道路交通情報通信システムセンター、トヨタ、デンソー、Argodesign