▲レンガでM・ベンツSLKが再現されているのはお見事! ▲レンガでM・ベンツSLKが再現されているのはお見事!

車にまつわるアートの世界へ、ご招待!

少し前の話ですが、Yahoo! News(イギリス版)で衝撃的な写真に出くわしました。レンガやセメント、鉄などで作られた実物大のM・ベンツ SLK像です。どうやら中国・上海の「紅坊」という美術関連施設に展示されているもののようです。

「車って実用性や趣味性は高いけど、アートの素には乏しいような……」と思われるかもしれません。でも、実は世の中には「車×アート」が溢れています。残念ながら、筆者には「車×アート」を読み解くだけの能力がありませんが、今回はいくつか気になるものをご紹介します。

昔から車とアートに取り組んでいるメーカーと言えば、BMWです。車の楽しさを普段とは違う観点から消費者に訴えかけるために取り組んだそうで、1975年から現在に至るまで世界各国の著名アーティストがBMW車をキャンバスに“BMWアートカー”を制作。日本からは加山又造が手掛けたM5が有名です。

▲当初はBMWのレーシングカーをアート作品にしていました ▲当初はBMWのレーシングカーをアート作品にしていました
▲日本を代表するアーティスト、加山又造も参画 ▲日本を代表するアーティスト、加山又造も参画
▲【動画】BMWアートカーの紹介

しかも、著名アーティストに作品依頼するだけでなく、撮影場所も他の誰もやったことのない場所を選んだりしています。2010年、ジェフ・クーンズが手掛けたBMW M3 GT2は、ノルウェーの絶景で有名な「プレイケストーレン」までヘリコプターで運びました。お金のかけ方が半端ありません。

▲ヘリコプターでアートカーを輸送 ▲ヘリコプターでアートカーを輸送
▲【動画】BMW M3 GT2をヘリコプターで運ぶ

一方、ブガッティはフランス人アーティスト、ベルナール・ヴェネを起用して“世界最速のアートカー”を作りました。内装においては、フューエルキャップなどにまで手が入れられる徹底ぶり。将来的には美術品としても価値が付くんでしょうねぇ。

▲世界最速のアートカー! ▲こちらが世界最速のアートカー!
▲【動画】ブガッティによる、ベルナール・ヴェネを起用した“世界最速のアートカー”

さらに、アメリカ・テキサス州ヒューストンではもっと身近なアートカー祭り(一応、世界最大規模)が行われているようです。こちらは著名アーティストというよりも「表現は自由だぁ!」と主張しているかのようです。もう、なんでもアリ。アートにおける表現は自由なんです……。

▲世界最大規模のアートカー祭りの1シーン ▲世界最大規模のアートカー祭りの1シーン
▲【動画】アメリカ・テキサス州ヒューストンのアートカー祭り
text/古賀貴司(自動車王国)