今回のテーマ

-あなたの石油価格上昇の対策法は?-

最近では沈静化していたガソリン価格。しかし、再び高騰の危機に面している
車を所有すると必要になる維持費の中で、価格の変動が激しいのが燃料代
1円の上昇でも財布の中身を直撃する
そこで、今回は車だけでなくお金にも詳しい自動車評論家2人に
今実践している燃料費を安く抑えるコツを聞いてみた

松下 宏

エコランを努めるのも大事だが
まずは軽くて燃費の良い車を選びたい


松下 宏さん●自動車評論家
まつした ひろし
自動車のハード面だけでなく、お金にも強い評論家
小さくて、軽くて、燃費が良くて、安いほど良い車という持論をもっている

 金融資本や石油資本による原油価格吊り上げのあくどさは目を覆うばかりだが、今さらそれを嘆いても始まらない。原油価格を操る連中が巨利をむさぼる中で、我々庶民は爪に灯をともすように石油消費を抑えるため節約を図るしかない。
 個人的には最大でリッター30円引きとなる出光カードを使っているのでガソリン価格値上がりのダメージもある程度は弱められるものの、ガソリン価格が上がった分だけ出費の額が増えるのは同じだ。
 出光カードは非常に有効なのだが、残念なことに誰にでも勧められる方法ではない。家計の消費支出が多く、ハイオク仕様とレギュラー仕様など一家で油種の異なる車を複数保有して、燃料消費量の多い世帯なら、出光カードはガソリン代節約の大きな武器になりえる。使い方次第では最大で月に2万円もの節約ができる。
 それ以外では、ふだんから心がけているエコランをより一層徹底している。余分なアイドリングをしないよう、走り出す寸前にエンジンを始動し、目的地に着いたらすぐにエンジンを切るのがまず基本。
 ほかにも、カーナビや交通情報を使って空いている近道を選んで目的地に到達するようにしたり、ムダな加減速をせずに燃費の良い走りを心がけるなどエコランをしようと思ったらやるべきことはいろいろある。
 最近、従来からのボルボV50を主に長距離用とするため、街乗り専用に三菱iを購入した。これは必ずしもガソリン代の節約が主目的ではないが、ある意味で抜本的な対策になる。燃料代の節約を考えたら、エコランをする前に小さくて軽くて燃費の良い車を選ぶことが大切。大きくて重い車に乗っていたのでは燃料の消費量は少なくならない。