■今回のお題■

-アナタが乗った2007年一番の車は?-

日本カー・オブ・ザ・イヤーはフィットに決まりましたが、スカイラインクーペに始まり
ランエボⅩ、インプSTI、締めのGT-Rと2007年はスポーツカーに注目が集まった年といえるでしょう
この1年間新車、中古車問わず、アナタが乗った車の中でコレが一番!!と思えた車を
そしてそう感じた瞬間はいつなのかをライター2人に聞いてみました
西川 淳

やっぱりニューGT‐Rは衝撃的
ブガッティ級の異次元体験だった

西川 淳さん●自動車ライター
●にしかわ じゅん
フェラーリとランボルギーニ2台のスーパーカーに加えて
新型GT‐Rも所有するライター

日産GT-R 一番は日産GT-Rだね、やっぱり。想像以上、期待以上だった。小雨のアウトバーンでメーター読み290km/hに始まり、仙台ハイランドで市販車とは思えぬ旋回Gを体験し、公道上では早送り画像のような走りに酔いしれた。たいがいのスーパーカーには乗ってきたけれど、国産車でねえ、思ってもみなかったよ。2億円のブガッティでもない限り、できないんじゃない? これほどの異次元体験は。
ホッとしたのがアルファロメオ8Cコンペティチオーネ。乗りもしないで予約金払っちゃったはいいけど、マセラティに軽いドンガラ載っけただけのとんでもねえ車だったらどうしよって。杞憂だった。試乗したら、これが大当たり。FRスポーツカーとして古典的だけどとてもいい。GT-Rとは真逆にして双璧。今年1年、ボクにとってのスポーツカーは右も左もすこぶる良かった、ってこと。

一方で、車なんて安全、環境、パワーとエレキ以外、なーんも変わってないや、と思ったのが中古車のM・ベンツ190に乗ったとき。しみじみといい車で、毎日乗っても飽きないし、機能的には十二分だった。燃費だって悪くないしね。 逆に言えば、今の車って、さっきの4項目がすべてだってこと。それって、ホントはツマラナイんじゃない? 久しぶりに乗ったフェラーリF40にも感動したな。どっかーんターボが凄いんだけど、燃費がいい。 フェラーリF40 よくよく考えれば2.9Lツインターボなんだよね。過給かけなきゃただの3L、車が軽けりゃ燃費がいいのも理屈って何やらイマドキの車みたいだ。
てなわけで進化したんだか何も変わらなかったんだか、よくわからない1年でしたとさ、ってウソ。東京ショーで明らかになったようにエコとエゴ(=高性能)の対立が顕在化した今年、次世代を真剣に問い始めた年として後世に語り継がれるんじゃないの?