LEDヘッドライト|自動車なんでも用語集

LED(える・いー・でぃー)/[装備]

LED=Light Emitting Diodeとは、電流を流すと発光する半導体素子の一種のこと。発光ダイオードとも呼ばれている。エコが叫ばれる昨今、家庭用の電球として省エネかつ長寿命という性格から、話題を集めていることでご存じの方も多いだろう。

自動車においては、テールランプや、直接車体とは関係ないが、信号機などでいち早く導入された技術である。ヘッドライトとしての使用も研究された結果、2007年5月に登場したレクサス LS600hに世界で初めて採用された。

2010年時点で主流であるHIDは、点灯時に超高圧電流が必要で、本来の明るさに到達するには数十秒の時間を要する。これに引き換え、LEDは点灯した瞬間から最大限の光量を発揮することができる。また写真を見てもわかるとおり、3灯を収めても非常にコンパクトになる。さらに、タマ切れを起こすことがない(ただし、封止樹脂の劣化により透光性能の低下は起こりうる)など、メリットは大きい。

ただ、光量の点ではまだHIDにはかなわないようだ。写真のLEDヘッドライトは、HIDと同等の照度を確保するために3灯式にされたらしい。また、省電力の効果についても、複数のLEDを使用するため、2010年時点ではHIDに対して明らかなアドバンテージはないというのが現状。

ただし技術が進歩して、より高輝度のLEDが開発されれば、より少ない電力消費で光量アップも実現できると思われる。しばらくはHID方式が主流となるだろうが、今後ヘッドライトは間違いなくLEDに代わっていくことだろう。