レクサス IS ▲フロントフェンダーから前方が一新されて、表情が変わるIS。もしかしたらサイドのドアパネルも刷新されるかもしれない。逆にウエストラインから上のグリーンハウスは、現行モデルから踏襲されて、同じシルエットを描くだろう

シャシーはそのまま、ルックスだけ変更

マークXの廃止で選択肢が減り、FRセダンはいちだんと貴重な存在になりつつある。だが、その将来は安泰ではない。生き延びているレクサス ISは、大規模なマイナーチェンジを経て継続販売されるものの、それもEVセダンが登場するまでの話だ。

しかも、その手直しはフルモデルチェンジではなく、ビッグマイナーチェンジにとどまることになるという。

ビッグマイナーチェンジとはいえ、その規模は大掛かりで完全なスキンチェンジに及ぶ可能性もある。掲載した予想CGは、ボディ前後が手直しされる想定で作成したもの。

だが、場合によっては、前後のドアパネルも変わる可能性さえある。一方、コストを抑えるため、ウインドウガラスは流用され、グリーンハウスは現行モデルと同じシルエットを描く。
 

レクサス IS▲レクサス商品群の中で、引き続き4ドアエントリーの役割を担い、2013年にデビューした現行モデル。初めてハイブリッド仕様がラインナップされ、モデルライフ途中の2015年に2Lターボが加わった

トヨタはFRセダンを見限ったのか

2013年に現行の3世代目となった、IS。すでに登場から丸6年が経過しており、古さは隠せない。

モデルチェンジではなく、マイナーチェンジで延命されるのは、トヨタがセダン群に注ぐエネルギーを、徐々に削減していく証拠かもしれない。

世界的にSUV人気が高まっており、加えてCASE(コネクティッド、自動運転、シェア、電動化)対応に、マンパワーを充てたいのは、トヨタも他社と同様だ。

当初は、2019年に生産が終わる予定だった、GSはひとまず継続販売されているものの、今後モデルチェンジの予定はない。

周知のとおり、同じ旧FRプラットフォーム採用車だった、マークXは2019年末をもって、ブランドが廃止された。

ISもまた、モデルチェンジを行わずに、引っ張れるところまで引っ張り、その後、ブランドを廃止する算段かもしれない。
 

IS後継車はEV?

IS関連の具体的なトピックのひとつとして挙げられるものは、EVセダンの開発だ。

こちらはISのポジションを引き継ぐ、事実上の後継車とも言える存在で、ESのGA-Kプラットフォームを流用して、先行開発が始まっている。

FF方式のシャシーがベースとはいえ、モーターはリアに設けられて、後輪駆動に仕立てられる模様だ。数年後に導入され、ISとのオーバーラップ期間を経て、いずれその地位を引き継ぐ。

100年に一度といわれる、自動車の変革に合わせて、ボディ形状も存続の局面を迎えている。

ジワジワと潮流に合わせて変化を進める、トヨタの動向からは、今後も目が離せない。

※2020年2月7日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2020年10月
■全長×全幅×全高:4700×1810×1430(mm)
■搭載エンジン:2L 直4ターボ 他
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、レクサス