【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹が勧めるアルファロメオとは?
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2012/06/20
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人はフェラーリのみにて生きるにあらず
凡庸ならざる車の極北といえば、「フェラーリ」で決まりだろう。それはもはや車であって車でない、何らかの美術品か、あるいは形而上の存在に近いとすら言えるのかもしれない。「いつかはフェラーリ!」そう心に誓っている者も多いだろう。
しかし、そんなフェラーリにも決定的な問題点は存在する。価格がやたらと高いこと? いやいや中古フェラーリであれば、いわゆるサラリーマンオーナーも多いものだ。
そうではなく「お腹いっぱい問題」である。
フェラーリという車はその存在感があまりにも強烈であるため、オーナーは乗らずとも基本的には「お腹いっぱい」になってしまう。家に置いてあるだけで、お腹いっぱい。眺めてるだけでも大満足。だから、平均的なフェラーリの走行距離は年間2000km程度だ。それは「大切にされている」という面もあるが、「乗りたくても(オーラが強烈すぎて)乗れない」というのが真実に近い。
旧世代アルファV6=フェラーリいらず?
そういった現実を踏まえて考えた場合、将来のフェラーリ購入を誓う者が今、買うべき車とは何か? 答えは様々だろうが、不肖わたしが思う正解は「中古のアルファロメオ」、それも、いわゆるアルファ純血時代のV6モデルで、可能であれば左ハンドルのMT仕様だ。ちなみに言えばFR世代の古典アルファもステキだが、FF化された以降のモデルで十分以上だとわたしは考える。
なぜか。まず第一に、いわゆるオーラに関してはフェラーリと比べるまでもないアルファロメオだが、旧世代V6のエンジンフィールはV8フェラーリにある程度近い。ほど良く旧世代な左ハンドル/MTのV6アルファであれば、きたるべきフェラーリ生活の良い「予行演習」になるだろう。ただ、ここでFRの古典アルファを選ぶとそのままディープなエンスー界に没入してしまい、結果としてフェラーリにたどり着かなくなる危険性もあるので注意が必要だ。
そして第二に、これは一部のフェラーリオーナーがよく言うことだが、「下手な純正フェラーリより、社外マフラー付きアルファV6のほうが音が良い」という驚愕の事実だ。わたし自身、社外マフラー付きV6アルファに乗っていて、実はそれを確信している。信じられないかもしれないが、一部の純正フェラーリよりもわたしのアルファのほうが音は良いのだ!(音だけだが)
そんなアルファの中古車は、フェラーリを買うまでの「つなぎ」として大いに役に立つと同時に、近い将来あなたがフェラーリを買った後も、売っ払わず手元に置いておくべき車だ。なぜならばフェラーリは、その強烈すぎるお腹いっぱい成分のせいで「普段も乗れるセカンドカー」が絶対的に必要なのだから。
ということで、今回の伊達セレクションはずばり・・・
「下手すりゃ“フェラーリいらず”な旧世代V6アルファ」物件一覧を見る
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