リアシートを外して2人乗りに割り切った超コンパクトカー

軽自動車よりも小さい、1~2人乗りの「超小型車」というカテゴリの導入を国土交通省が検討しているようです。環境性能に優れた乗り物は全世界的に需要が高くなっていますが、小さなボディに4人が乗れるトヨタ iQはその流れを先取りした1台といえます。今回はそのiQに設定された特別仕様車「100X 2シーター」をご紹介します。

2008年11月に発売されたiQは、軽自動車の上限よりも400mm以上短い、全長2985mmのコンパクトカー。ただし全幅は1680mm、排気量は1Lといずれも軽自動車の規格をオーバーするため、5ナンバーの小型車となっています。なお、アストンマーティン シグネットのベースとしてOEM供給もされています。

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iQ 100X 2シーターは2009年8月に登場しました。ベースは車名のとおり「100X」。装備面では座席が減ったことで、9エアバッグから6エアバッグへと変更されたこと以外、違いはありません。なお新車時の車両本体価格は129万円と、ベース車より11万円安の設定ということで、最廉価グレードとしての役割も担っています。

室内は乗車定員を2人にすることで、後部座席部分をラゲージスペースに変更し、積載容量を拡大。ゴルフバッグも、サイズによっては収納が可能となっています。ラゲージのアンダー部分はリアデッキボード仕様となっていますが、オプションでラゲージソフトトレイとトランクマットも用意。さらにリアシートの撤去によって生じた重量バランスの変化を調整するため、サスペンションのセッティングとボディ補強が行なわれています。

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本稿執筆時点でカーセンサーnetに掲載されている物件数は8台。価格は50.8万~92万円で、下限は新車時の半額以下と、かなりリーズナブルになっています。全車修復歴なし、走行距離も最多で3.2万kmとコンディションはどれも良さそうですが、走行距離と価格はあまりリンクしていません。「安くて良いモノ」を手に入れられる可能性も大です。

ボディサイズの割にワイドなトレッドであるため、意外に粘る走りを味わえるiQ。2シーターならではの890kgという軽量ボディも相まって、ワインディングロードなどでは軽快で楽しい走りが味わえます。パーソナルな使い方をする方にはオススメな1台。興味をもった方は下の検索窓に「iQ 2シーター」と入力して、検索してみてください。


Text/渡瀬基樹