カーセンサーEDGE▲カーセンサーEDGE 2026年1月号では“ネオクラシックの黄金期”と呼ばれる1980~1990年代のメルセデス・ベンツを特集。さらに、メルセデスがもう一度“走りの意味”を問い直したと言えるAMG覚醒期にも注目しました

なぜいま、名車に乗ることが意味を持つのか

「名車」とは、単なる骨董的価値でも、思い出補正でもありません。時代を超えて乗り手を魅了し続け、いまの視点でも “選ぶ理由” が確かに存在する車。それが、メルセデス・ベンツが生み出してきた数々の名車たちです。

とくに1980~1990年代のメルセデスは、いま世界的に“ネオクラシックの黄金期”と呼ばれています。W126型の静かな威厳、W124型の圧倒的な緻密さ、そしてW201型(190E)が築いた小型高級車の新基準。この時代のメルセデスは、最新技術や贅沢さとは違う次元で“本物”を追求していました。

使い込んだときにこそ良さがにじみ、重ねた年数が価値になる。それこそが、いまネオクラ世代が世界中で再評価されている理由です。
 

メルセデス・ベンツ Eクラス▲W124型の高性能モデルとして人気の500 E/E 500もクラシックの領域に入った。登場から30年以上経過した名車の選び方や付き合い方を、MB国際認定セールスエグゼクティブの森進太郎さんに聞いた

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メルセデス・ベンツ Eクラス(W124型 1993~1995年)

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メルセデス・ベンツ ミディアムクラス(W124型 1985~1993年)
メルセデス・ベンツ Sクラス▲1979年に登場したフラッグシップサルーンのW126型。「Das Beste odernichts(最善か無か)」のブランド哲学によって開発・生産された最後のSクラスとなる

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メルセデス・ベンツ Sクラス(W126型)

AMGがもたらした価値

そして1993年、C36 AMGの登場を契機に、メルセデスはもうひとつの進化を遂げます。

理性と秩序を重んじるメルセデスに、AMGが“熱”を宿した瞬間。V8を積むE55、唯一無二の鼓動をもつ6.2L NAのC63、そしてAMG初のフルオリジナルモデルとなったSLS AMGへと続く流れは、単なる高性能の物語ではなく、メルセデスがもう一度“走りの意味”を問い直した歴史でもあります。
 

メルセデス・ベンツ C63AMG▲6.2L NA V8を搭載し、メルセデスが本気で“走り”に踏み込んだ時代の象徴となるメルセデス・ベンツ C63 AMG(W204型)

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メルセデス・ベンツ AMG Cクラス(W204型)

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メルセデス・ベンツ AMG Cクラス クーペ(C204型)

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メルセデス・ベンツ AMG Cクラス ワゴン(S204型)

今号の特集「メルセデスの名車に乗る」では、この2つの系譜、ネオクラの哲学とAMG覚醒期の情熱を軸に、“なぜいま、名車に乗ることが意味を持つのか”を多角的に掘り下げます。さらに、メルセデスのもうひとつの本質ともいえるディーゼルの歴史と魅力、そして現在の中古車市場で“現実に狙える名車”も紹介。

遠い憧れとして語られてきたメルセデスの名車が、いまは確かな選択肢として手の届くところにある時代。時を経ても変わらない価値。そしていま乗ることではじめて見えてくる、新しいメルセデス像。この特集は、そんな“1台と向き合う楽しさ”を再発見するための入り口になるはずです。
 

メルセデス・ベンツ 190E 2.5-16エボリューションII▲小型高級車の新基準を築いた190E(W201型)をベースとした、グループAツーリングカー選手権用のホモロゲーションモデルが190E 2.5-16エボリューションII。1990年に500台限定で販売された

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メルセデス・ベンツ 190クラス(W201型)
メルセデス・ベンツ SLクラス▲1989年に登場した4世代目となるSLクラス(R129型)。当時、デザイン部のトップだったブルーノ・サッコの代表作との呼び声も高い、コスト度外視で開発された最後のオーバークオリティなメルセデスの1台として人気も高い

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メルセデス・ベンツ SLクラス(R129型)
メルセデスの名車に乗る▲メルセデスに魅了されたオーナーも取材。複数台所有するオーナーにとって「メルセデスの名車の定義」とは?
文/編集部、写真/神村聖、郡大二郎、嵯峨赳夫、イラスト/あべ あつし

カーセンサーEDGE 2026年1月号
メルセデスの名車に乗る

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