▲マイナーチェンジで表情が精悍になるという情報もあるフィットハイブリッド。バンパーやヘッドランプだけでなく、外板パネルも変更されるかもしれない。品質にも磨きがかかるだろう ▲マイナーチェンジで表情が精悍になるという情報もあるフィットハイブリッド。バンパーやヘッドランプだけでなく、外板パネルも変更されるかもしれない。品質にも磨きがかかるだろう

フィットハイブリッドはマイナーチェンジされ「アクア超え」に挑む!?

ライバルであるトヨタ アクアから「燃費世界No.1」の称号を奪って華々しく登場したホンダ フィットハイブリッド。しかし、投入を急いだこと、全世界でほぼ同時デビューを目指したことなどで、結果的にリコールが発表されたことは周知のとおり。しかもその称号は、約2ヵ月でアクアに奪い返されてしまった。

ホンダ社内では様々な反省が行われ、品質重視の態勢に変わったことは想像に難くない。ニューモデルの投入が軒並み遅れたことも、これに起因している。フィットに関しては「ブランドイメージが下がってしまったため、次のモデルチェンジで車名を変えたほうがいいのでは?」との声も挙がっているという。

ただ、フィットの世代交代が予定されているのは2019年で、まだ4年近く現行モデルを販売していく必要がある。様々な検討がなされた結果、再び「燃費世界No.1」を目指すことになった。目標燃費はJC08モードで現行アクアの37.0km/Lをしのぐ37.2km/Lが掲げられている。

▲2013年9月にデビューした現行フィットハイブリッド。最も燃費の良いモデルは、JC08モード36.4km/Lを達成。一時、トヨタ アクアを凌駕した ▲2013年9月にデビューした現行フィットハイブリッド。最も燃費の良いモデルは、JC08モード36.4km/Lを達成。一時、トヨタ アクアを凌駕した
▲フィットの登場から約2ヵ月後、エンジンのフリクション低減や、ハイブリッド機構の効率がアップされたトヨタ アクア。JC08モード燃費は1.6km/L向上し37.0km/Lとなり、「燃費世界No.1」の称号を奪い返した。併せてG’sも追加された ▲フィットの登場から約2ヵ月後、エンジンのフリクション低減や、ハイブリッド機構の効率がアップされたトヨタ アクア。JC08モード燃費は1.6km/L向上し37.0km/Lとなり、「燃費世界No.1」の称号を奪い返した。併せてG’sも追加された

燃費改善は、現行ユニットのブラッシュアップで行われるようだ。主にフリクションの低減によって燃焼効率をアップさせるという。エンジン本体の軽量化も検討されたが、コストとの兼ね合いから見送られたようだ。

なお、このユニットは、ホンダが鋭意開発中のプリウス対抗ハイブリッド専用車にも用いられる予定で、熱効率40%が目標に掲げられている。本気でプリウスに立ち向かうため、プリウス対抗車では排熱回収システムやグリルシャッター、超低粘度オイル、CVTオイルウォーマー、アルミ製コンロッドなども用いられる計画だが、フィットハイブリッドはマイナーチェンジのため、そこまでコストはかけられない。これらのシステムが採用される可能性は低い。

マイナーチェンジでは、パワートレインのブラッシュアップだけでなく、内外装デザインもリニューアルされる。フロントマスクは一段と精悍な表情を目指し、ラジエターグリルやバンパーが新デザインになるだろう。併せてリアコンビネーションランプやシート、内装の化粧パネルも真新しいものに変更されるに違いない。マイナーチェンジは2017年初頭に予定されている。

※2015年5月26日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2017年1月
■全長×全幅×全高:3955×1695×1525(mm)
■搭載エンジン:1.5L 直4+モーター

text&photo/マガジンX編集部