釣果を上げたい? ならば乗るべき釣り車は4代目レガシィだ!
カテゴリー: クルマ
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2015/03/18
走りがイマイチな車では現場に着いても釣りにならない
中古車評論家兼釣り人の伊達軍曹であります。これまで「釣り車にとって重要なのは適度にボロいこと!」「釣り初心者が選ぶべきは安めで中庸なキャラの車!」と看破してきましたが、もう一つ重要なポイントがあることを忘れていました。それは「できるだけ走行性能が高いこと」です。
これは近場専門で釣りをやっている人には当てはまらない話で、近場の場合はそれこそ軽の箱バンでも十分というか、むしろ最強だったりするかもしれません。しかし「ちょっと遠出して釣りに行く」というスタイルである場合は、なるべく走行性能が高い車、すなわちパワフルでスピードが出て、高速域での走行安定性が優れていて、そしてカーブを曲がったりするのも比較的得意な車を選ぶのが吉です。
もちろん「そういった車であれば高速道路や峠道を大爆走でき、結果として早くポイントに到着するから」という理由ではありません。そうではなく「疲労度」の問題です。
釣りというのは意外と体力を使いますし、何より集中力が必要なスポーツです。その際、非力で高速安定性もイマイチ、そしてカーブのたびに「おっとっと……」となるような車を長時間走らせて現場に到着したら、どうなるでしょうか? ……移動だけで疲れてしまい、集中力はすぐに切れてしまうでしょう。
しかし「走行性能が高い車」を「余裕をもって」走らせば、移動に関わる疲労度はかなり軽減できます。120km/hしか出ない車を100km/hで走らせるより、極端なことをいえば300km/h出せる車を100km/hで走らせる方が断然ラクですし、安全ですからね。
実際、筆者の釣り車もそうです。筆者が乗っているルノー メガーヌRSという車は釣り車向きとはなかなか言えませんが、結構な高性能車ですので、少なくとも長距離移動はかなりラクです。結果、釣り場では自分の集中力をほぼフルの状態で釣りに注入することができるわけです。
「高性能車を買えば必ず釣果がアップする!」と言ってしまうと嘘になりますが、しかし近場以外での釣りの場合は、車の走行性能と釣果との間には多少の相関関係はあると思って間違いありません。
では、釣り車にピッタリな走行性能が高い車とは?
ということでオススメは「なるべく走行性能が高い車」になるわけですが、具体的には……たいていの新世代普通乗用車は「走行性能が高い」といえます。
サーキットでタイムを競うなら話は別ですが、釣り場までの公道を60km/hや100km/hで行くというだけの話ですから、ある意味なんでもOKです。「なんでもOK」という例にスバルのレヴォーグを出すのはちょっと失礼な気もしますが、例えばレヴォーグなんて最高レベルの「走行性能が高い車」といえるでしょう。荷物もしっかり積めますし、比較的コンパクトなので邪魔にならないし、ある意味最高の釣り車です。
じゃあ釣り車にはレヴォーグを買っとけばいいのかというと、実はそうでもありません。なぜならば、再三言っている「釣り車にとって重要なポイントは適度にボロいこと!」「そして釣り初心者が選ぶべきは安くて中庸なキャラの車!」という重要な点を、レヴォーグは満たしていないからです。
レヴォーグは大変素晴らしい車ですが、ボコボコの未舗装路を走らせるには“ピカピカ”すぎます。レヴォーグは非常にステキな車ですが、釣りビギナーが釣り車として買うにはまだちょっと高額です。それゆえ、最高レベルの資質を備えていますが、まだ「最高の釣り車」とは言いがたいのです。
ではどうするか……と考えたとき、割とすぐに出てくる答えがひとつあります。薄々おわかりかと思いますが、レヴォーグの前身にあたる「スバル レガシィツーリングワゴン」の中古車です。それもツーリングワゴンとしての最終型に当たる5代目ではなく、その前の4代目レガシィツーリングワゴンがいいでしょう。
5代目レガシィはご存じのとおり北米市場の嗜好に合わせてかなり大柄になってしまったため、細めの道も気にせず突き進みたい釣り車としてはやや不向き(ま、このあたりは人にもよるでしょうが)。そもそも中古車相場もまだ高めですから、今のところ「ガンガン使い倒す道具車」という感じではありません。
しかし4代目レガシィなら支払総額50万~70万円ぐらいで結構悪くない1台が探せます。そしてきちんと整備されている個体でさえあれば、各種の走行性能もまだまだ十分以上。ハイチューンなGT系ではなくても、抜群の走りを見せてくれます。
それはすなわち「パワフルでスピードが出て、高速域での走行安定性が優れていて、そしてカーブを曲がったりするのも比較的得意な車」という、冒頭近くで挙げた条件を満点に近いスコアでクリアしてくれるということ。燃費も「圧倒的な好燃費」というわけではありませんが、2L版でしたら高出力なGT系でもカタログ値で13km/hですから「まあまあ」と言うことはできるでしょう。
さらにいえば4代目レガシイのフロントまわりのデザインは、アルファロメオ164などのデザインを担当したイタリアの鬼才、エンリコ・フミア氏によるもの。それもあって、特に前期型の顔つきとフォルムはホレボレするほど美しい。そういった「所有する歓び」もある車です。
もちろん他にも有力候補はあるでしょう。しかし筆者としては、考えれば考えるほど「4代目レガシィ最強説」に意識が傾いていくことを、どうしても止めることができません。