第106回 スズキ スプラッシュ(現行型)【おいしい中古車】
2009/11/27
■スイフトベースの欧州発コンパクト
“売れているのは軽ばかり”と何年も前からいわれていますが、その陰に隠れるカタチで狙い目のコンパクトカーがあります。その名はスズキのスプラッシュ。軽の王様ワゴンRばかりに注目が集まる中ひっそりと販売され、その後グングン値を下げているお買い得な一台です。スプラッシュが登場したのは、ワゴンR(現行型)がデビューした1カ月後の2008年10月。当時の販売目標台数(月間)は、ワゴンRの1万8000台に対して、スプラッシュはたったの500台。いくらナンでも目標台数少なすぎでしょって話ですが、実はこのスプラッシュ、走りも機能面も装備もかなりイケてる車なんです。
↑フロントからリアまで流れるようなルーフラインが特徴のスプラッシュ。ボディの四隅に大きく張り出したフェンダーが、力強さを感じさせる(左右)
スプラッシュは、ハンガリーの製造子会社である「マジャールスズキ社」で生産されており、欧州で徹底した走り込みを行って開発。世界に通用するしっかりした走りと快適な乗り心地を目指して作られています。そのプラットフォームとなったのが、自動車評論家からも評価の高いスイフトなのですから、その良さは言わずもがなでしょう。エンジンは、ワゴンRの2倍弱となる直4の1.2L。ミッションは燃費効率に優れたCVTを採用し、10・15モード燃費は18.6km/Lを記録しています(ワゴンR 660FXは22km/L)。また、ビードレスフロアパネルと制振材によりフロア振動を抑制するとともに、フロントフェンダーカバーやドア二重シールの採用などにより、室内に伝わる騒音を低減しているのもポイントです。
さらに、コンパクトカーでありながら、安全面の装備が充実しているのもスプラッシュの特徴。軽量衝撃吸収ボディTECT(テクト)の採用により、衝突安全性能を高めたほか、運転席・助手席のみならず、サイドエアバッグやカーテンエアバッグも標準装備しているのです。イモビライザーやセキュリティアラームシステムを装備しているのも嬉しいところです。
↑メーターは視認性に優れた大型単眼を採用(左) 6エアバッグが安全性を高めている(中) ラゲージ下の収納は見られたくないものなどを収納できる(右)
■同程度のワゴンRより40万円近く安い!
さて、こんなスプラッシュでありますが、かなりお安い価格で流通しています。同社の人気車種、ワゴンRと比較するとその安さがよくわかります。●スプラッシュ(1.2):2009年式+走行0.3万km+修復歴なし=59.9万円(新車価格123.9万円)
●ワゴンR(660FXリミテッドⅡ 4AT):2009年式+走行0.3万km+修復歴なし=96万円(新車価格115.5万円)
条件を揃えて比較すればこのとおり。値落ち額はスプラッシュの64万円に対し、ワゴンRは19.5万円ぽっち。金額差においても、新車価格はスプラッシュのほうが8.4万円高いにもかかわらず、中古車価格では36.1万円スプラッシュが安いのです。
確かに軽自動車は燃費にも優れ、税金面で優遇されるなどメリットはたくさんあります。しかし、上記のような価格差を埋めるためには一体何年乗る必要があるのでしょう。それを考えたら、排気量も車内空間もゆとりがあるスプラッシュのほうが、よっぽど“買い”だと思いませんか?
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第106回 スズキ スプラッシュ(現行型)【おいしい中古車】/旬ネタ
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