専門店で見つけたマニア垂涎のローバーミニ限定モデルが超気になっちゃった!
2019/07/31
自動車ライターのフナタンが、カーセンサーを見て気になった中古車を見に行く雑誌『カーセンサー』の連載、「気になるクルマに会いに行こう!」その取材中にたまたま目に入って「気になっちゃった」別の車を紹介しちゃいます!
40thアニバーサリー車、そして走行900km
クラシックミニといえば、その愛らしいルックスから年齢問わず多くの人から認知されている人気車種です。
見た目が可愛らしいミニですが、実はエンジンの下にミッションを搭載するレイアウトや、4気筒エンジンを横向きに搭載した前輪駆動方式、サスペンションのスプリングの代わりにラバーコーンと呼ばれるゴムの塊を採用するなど、当時としては最新鋭のメカニズムが採用されていたモデルなのです。
そんなミニの生誕40周年を記念して1999年6月に800台限定でリリースされたのが、今回“気になっちゃった”ミニ40thアニバーサリーリミテッド。
今回気になっちゃった車
ローバー ミニ(初代)
カタログカラーにはないマルベリーレッドと名付けられた専用のボディカラーをまとい、内装も外装色に合わせた本革シートやドアパネルなどを備えている特別記念モデル。
●総額/393.8万円
●年式/1999年式
●走行距離/7000km
●修復歴/なし
●ミッション/AT ●エンジン/1.3L ガソリン
※2019年7月25日時点の情報
年式が古く低走行な車はオススメできないのが常だが……
そんなただでさえ貴重なアニバーサリーモデルですが、この個体の特筆すべき点はそこだけではありません。
20年前のモデルにも関わらず、なんと走行距離が驚きの900kmなのです!
とはいえ、あまりにも走行距離が少ない車というのは動かし出すととたんにトラブルがぽろぽろと発生してくる可能性があり、個人的にはあまりオススメしたくないというのも正直なところ。
それなのに今回気になっちゃったのは、“クラシックミニ”だからに他なりません。
そもそもの設計が1950年代のクラシックミニ。
エンジンなど機関系は長きにわたって生産され、今でも多くの人に愛されるため部品の供給量は非常に豊富です。
構造がシンプルで修理がしやすいことに加え、部品の流動性が高く数も豊富なので、機関系に多少の不具合があったとしてもコストを抑えて修理することができるのです。
ボディの状態が良いので維持費の心配も少なそう
内外装はほとんど傷みがなく、その歳月を全く感じさせないアニバーサリー車。
この極上に保たれたボディの状態も、気になっちゃったポイントです。
クラシックミニは最近の車のように水はけが良いボディ構造ではありません。
そのため長年雨ざらしの状態で保管され手入れが行き届いていないと、グッサグサにサビて朽ちてしまうというワケ。
一度そのような状態になってしまうと、ボディパネルのほとんどが溶接によって装着されているため、高額の修理費用がかかってしまいます。
しかし、このアニバーサリー車に限ってはその心配はなさそう。
購入後の楽しみも考えワクワク
レースの世界でも大活躍した車種なので、チューニングする楽しみも残されています。
今回の個体は貴重な限定モデルということもあり、カリカリにカスタマイズしてしまうのはもったいない気もしますが、アフターパーツも豊富なミニだけに自分色に染める楽しみ方もアリでしょう。
新車時価格229万円を大きく上回る375万円(本体価格)で販売されている、今回の気になっちゃった車。
気軽に買える値段ではなく、なかなか手が出しづらいのが正直なところです。
今年はミニ生誕60周年となるアニバーサリーイヤー。今後はローバーミニの相場もさらに上がっていくといわれています。
しかし、数年後には“この程度の個体がこの値段だったら安い“といわれているかもしれません。
自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。
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