値上がりは必至!? 早くも新車完売となったホンダ S660、中古車で手に入れるなら今がラストチャンスかも?
2021/04/13
すでに新車で手に入らないS660の中古車に注目!
燃費基準や騒音基準など、どんどん厳しくなる法改正の影響もあり、惜しまれつつも終売がアナウンスされた、ホンダのミッドシップスポーツ軽自動車であるS660。
元々は、2022年3月の生産分をもって終売となる予定だったのですが、販売終了のアナウンスとともに駆け込み需要が急増し、結局3月12日の発表から3週間足らずですべての生産分が完売する、という状態になってしまいました。
つまり、もう新たに新車のS660を購入することは不可能(一部在庫がある可能性もありますが)ということで、狙うのであれば必然的に中古車ということになります。
そこで今回は、その中古車を狙うなら今である! ということをお伝えしますが、その前にS660の概要を振り返ってみましょう。
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ホンダ S660(初代)×全国今では珍しいMR&MTが備わったスポーツカー
S660は、2015年にデビューしたモデルで、軽自動車のオープン2シーター、ミッドシップレイアウトという共通点から、ビートの後継車と評されることも多いです。
S2000から引き継がれた“ホンダのエス”の名前を引き継ぐモデルということもあり、よりスポーティな走りに重きを置いたモデルです。
エンジンも専用ターボチャージャーを備えたもので、組み合わされるミッションも、軽自動車としては初めての採用となる6速MTを用意(CVTモデルもあり)。
ビートにはわずかに用意されていたリアのトランクルームですが、S660にはありません。フロントに備わるボックスは、オープン走行をするためにロールトップをしまうと、他には何も入らないという割り切りっぷり。
そのため、純粋に走りを楽しむユーザーでないとオススメしにくいという点もあり、購入をちゅうちょしていた人も多かったのかもしれません。
それが終売のアナウンスとともに背中を押された結果、一気に完売となったとも考えられますね。
なお、S660にはベースグレードに「α」と「β」、そしてスポーツコンバージョンモデルの「モデューロX」というのが基本ラインナップ(モデューロXは2018年7月に追加)。
ベースグレードの2グレードに関しては、走りに関わる部分は共通で違いは見た目に関する部分がほとんど。一方のモデューロXは、パワートレインこそ共通ですが、専用のエアロパーツや足回りによって、よりスポーティな味付けとなっている点が大きな違いです。
また、無限が手がけた「S660 MUGEN RA」という限定660台のモデルも存在し、専用の内外装やビルシュタイン製車高調整式サスペンション、ステンレス製マフラーなどが備わっていました。
そのため、カスタマイズをして楽しみたいというユーザーはベースグレードを、メーカー謹製の味付けを楽しみたい人は、モデューロXや無限のコンプリートモデルを狙うというのがオススメです。
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ホンダ S660(初代)×全国実は生産台数の少ないモデル! MT×低走行車は特に早めの行動が吉!
2015年のデビューから、今年で6年目となるS660ではありますが、販売台数は3万2千台ほど。最後の駆け込み分を加味しても、3万6千台ほどと、実はそこまで台数があるモデルではありません。
執筆時点での掲載台数は357台となっており、MT車は131台とおよそ1/3という数字。
新車の販売台数は、MT車が6割程度となっていることを考えると、MT車を購入したユーザーは、なかなか手放さないということが読み取れます。そのため、MT車を狙うのであればより早めに動いた方が良いでしょう。
走行距離1万km未満の低走行車となると、執筆時点では69台とグッと台数は減ってしまいますが、ベースグレードであれば総額で200万~220万円といったところが中心で、現状は特にプレミア価格とはなっていない様子。
専用装備が魅力のモデューロXは、登場して間もないこともあってか掲載台数は6台で、社外パーツ多数のMT車が唯一総額300万円超となっている以外は、総額250万~280万円といったところ。こちらも中古車らしい価格帯と言えます。
ただし、現段階ではプレミア価格までは行っていないものの、S660の平均相場は上昇傾向にあります。2020年3月の車両本体価格の平均が177.2万円だったのに対し、今年の3月には184万円にアップしています。
そして、S660の終売が正式にアナウンスされた現在、中古車に注目が集まり、相場が上昇していくことは避けられないと考えられます。
なお、執筆時点で最も安い個体でも車両本体価格は100万円を切っておらず、多走行車や修復歴アリの個体でも割安感はありません。
そのため、相場価格が跳ね上がっていない今のタイミングで、低走行車を狙うというのがベストな選択肢ではないでしょうか。
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ホンダ S660(初代)×全国自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。
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