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全国的に人気がある15種類の希望ナンバーとは

1999年に始まり、すっかり定着した希望ナンバー制度。お気に入りの数字を付けているといったドライバーも多いのではないでしょうか。
 

▲中古車購入者の取材をしていると、ポルシェ 911で「911」だったり、996型や997型などの「996」「997」といった数字をナンバーにしている人とよく出会ったものです ▲中古車購入者の取材をしていると、ポルシェ 911で「911」だったり、996型や997型などの「996」「997」といった数字をナンバーにしている人とよく出会ったものです

さて、この希望ナンバーには人気の数字があって、それらは抽選になっています。

地域によっても抽選となる人気の数字は違うのですが、全国一律で抽選となるのは、この15通り。

「・・・1」「・・・7」「・・・8」「・・88」「・・333」「・555」「・777」「・888」「1111」「2019」「2020」「3333」「5555」「7777」「8888」

確かに、街中でよく見かけると思いませんか?

これに加えて、いわゆる「ご当地ナンバー」に限って抽選となる番号もあります。

例えば、普通車では大阪ナンバーと神戸ナンバーは「9999」が、軽自動車では富士山ナンバーは「3776」が、抽選となっています。

「3776」は、説明不要ですね。富士山の標高です。

他にも、多くの地域では「3」や「2525」も抽選となっています。
 

記念日や誕生日を選ぶ人は誰かと一緒にいたい寂しがり屋かも?

さて、この希望ナンバーの数字は、いくつかのグループに分けることができます。

主だったところでは、

「記念日や誕生日」
「ぞろ目(111、333など)」
「験担ぎ・ラッキーナンバー(7、8など)」
「語呂合わせ(2525など)」
「ご当地(富士山ナンバーの3376など)」
「車由来(ポルシェの991、ミニクーパーの3298など)」

晴香さん:「誰かとの記念日や、誕生日を選ぶ人は、思い出づくりを大切にする人が多いと思います。また、自分の誕生日を選ぶ人は、ルーツを大事にしているケースもあるでしょう、誰かと一緒にいたい、人との関りを大切にしたいという心理『親和欲求』が高めの人も多いと思います。親和欲求が高い人には、同窓会にはきちんと出席するとか友達思いといった特徴あります」

とのこと。

あなたの周りで、誕生日をナンバーにしている人、当てはまっていますか?
 

ぞろ目は規律性、縁起を担ぐ人は運命思考

晴香さん:「ぞろ目を選ぶ人は、2タイプ考えられます。ひとつは、規律性の高い人。数字がきれいに並んでいると気持ちがいいんです。もうひとつは、運命に身を委ねる思考パターンのある人。ギャンブル好きの人もいます。やはり、777はスロットマシーンの大当たりを想起させますし、古いところでは、サイコロ博打でも2つのサイコロの目が揃う、ぞろ目があります。これは、縁起の良さや験担ぎにもつながりますね。そういった意味で、7や8の人気が高いのも納得です」

7はラッキーセブン、8は末広がりといったところ。

また、3という数字もこれは国によって異なります。

キリスト教圏では、666や13などは忌み数となります。

日本だと、4や9は比較的、敬遠されがちです。

ちなみに、日本では、希望ナンバーではない場合、末尾が「42」「49」のナンバーは発行されないようになっています。

晴香さん:「験担ぎや縁起の良さを重視して希望ナンバーの数字を選ぶ人は、『運命思考』。自分の力ではない何かが働いていると思う人が選びがちです。信心深さにもつながるかもしれません。呂合わせが好きな人は、ユーモアのある人でしょう。自分や車のパーソナリティーに合わせる人もいます。例えば、『2525(にこにこ)』とか」

ちなみに、この『2525』は、5ナンバーと軽自動車では一番人気の数字。

しかし、3ナンバーでは人気がありません。

確かに、小さいサイズの車なら『2525』もかわいい感じですが、大型車ではちょっと貫禄をなくしてしまうかもしれません。

語呂合わせでは『1122(いいふうふ)』なども人気です。
 

地元愛にあふれるご当地系に、ハロー効果を狙う車由来

では、ご当地系の数字はどうでしょうか。

晴香さん:「富士山の標高になぞらえた『3776』など、ご当地に由来する数字を選ぶ人は、ストレートに地元愛にあふれる人。地元好きの人は、保守的な人も多く、なにかしら関係ある数字を使うことで、ちょっとホッとする心理もあると思います」

とのこと。

ちなみに、富士山でいえば「2236(ふじさんろく)」や『2255(ふじごこ)』も人気のナンバーです。

最後に、「車由来」についてはどうでしょうか。

晴香さん:「例えば、ポルシェで『911』を選んだりMINIで『32』や『3298』を選んだりする人は、帰属意識が高く、車がアイデンティティの一部となっている人。その車やその車をもっている自分が大好きで、より楽しみたいという気持ちが強いのだと思います。あとは、その数字によって、より車の価値を高めたいという気持ち、つまり、ハロー効果(ある特徴に引きずられて評価が高まる効果)を働かせるといった作用として使っているケースもあるでしょう」
 

希望ナンバーに付けるなら、大事な人に関する数字

晴香さんのオススメとしては、希望ナンバーには、思い出すとハッピーな気分になる記念日や誕生日を選ぶのがいいとのこと。

この際、夫婦やカップルなら、自分だけでなく、2人の記念日や相手の誕生日を選ぶのがポイントだそうです。

晴香さん:「記念日や誕生日の数字を見ることで、楽しかった記憶の再生が起こるので、乱暴な運転やイライラしがちな人は、あえて大事な人に関係する数字を選んで、車に乗り込むときには必ず見るようにするといいのではないでしょうか」

意外に深層心理が現れる希望ナンバーの選び方。あなたは、どんな数字を選びますか。
 

【プロフィール】晴香葉子:作家・心理学者。早稲田大学オープンカレッジ心理学講座講師。企業での就労経験を経て心理学の道へ。研究を続けながら、様々な角度から情報を提供。執筆、講演、テレビ、雑誌などメディアでの心理解説、監修実績などの活動を続けている。著書は、『人生には、こうして奇跡が起きる』(青春出版社)、『2回目からは、スーツのボタンは外しなさい』(潮出版社)、『言葉って不思議だと思いませんか?』(彩雲出版)など30冊以上 【プロフィール】晴香葉子:作家・心理学者。早稲田大学オープンカレッジ心理学講座講師。企業での就労経験を経て心理学の道へ。研究を続けながら、様々な角度から情報を提供。執筆、講演、テレビ、雑誌などメディアでの心理解説、監修実績などの活動を続けている。主な著書に、『人生には、こうして奇跡が起きる』(青春出版社)、『2回目からは、スーツのボタンは外しなさい』(潮出版社)、『言葉って不思議だと思いませんか?』(彩雲出版)など30冊以上
text/コージー林田
photo/photo AC