▲自動車・カーライフに関する調査研究機関「リクルート自動車総研」の膨大な統計データを基に、ユーザーの購買行動や世の傾向を勝手に予想したり解説したりするコラム。今回は購入した車を乗り続ける期間について▲自動車・カーライフに関する調査研究機関「リクルート自動車総研」の膨大な統計データを基に、ユーザーの購買行動や世の傾向を勝手に予想したり解説したりするコラム。今回は購入した車の使用用途にスポットを当てた

選択肢の豊富な中古車なら第二のSUVが見つけやすい

昨今の車関連トレンドでは、SUVの躍進ぶりが目立っている。

ちなみにSUVとは「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の頭文字を組み合わせた名称で、直訳すると「多目的スポーツ車」となる。

悪路にも強く、用途を限定せず、幅広い目的に使えるスポーツカーということだ。

だが、リクルート自動車総研が行った『中古車購入実態調査』によると、検討時にSUVの購入を想定した人は、セダンより少ないことがわかった。

この傾向は2015~2017年の3年続いている(表①)。
 

※2015年~2017年にリクルート自動車総研が行った『中古車購入実態調査』より ※2015年~2017年にリクルート自動車総研が行った『中古車購入実態調査』より

ところで、家電や生活雑貨では、驚くほどおいしくパンが焼けるトースターや、炊飯器よりも手間はかかるもののご飯がふっくら炊ける土鍋など、機能を絞って一芸に秀でたアイテムが話題だ。

決して価格が安いわけではないにも関わらず売れているのは、1台でマルチにこなせる多機能性よりも、おいしさを追求した専門性に惹かれる気分が潜在していたからだろう。

そんな視点であらためて車を眺めてみよう。グラフ②にあるとおり、車の主な購入目的のトップ3は、「通勤・通学」、「買い物等の足」、「レジャー用」となっている。

※2015年~2017年にリクルート自動車総研が行った『中古車購入実態調査』より ※2015年~2017年にリクルート自動車総研が行った『中古車購入実態調査』より

人気のSUVは、これらのシーンを1台で満足させる方向にベクトルが向いている。

では、先述のトースターや土鍋のように、それぞれの目的に最良の成果を提供してくれる車があるとしたら、どんなものだろうか。

例えば「通勤・通学」用に特化するなら、運転の時間を有効に使える完全自動運転車といったところか。

そんな未来を待たずとも、両側スライドドア付きのスーパーハイト系軽自動車は「買い物等の足」として秀でていると言えないか。

そう考えると、車を選ぶ際に必要な機能/性能を明確にするだけで、一芸に秀でた車が見つかるのかもしれない。

ちなみに「ユーティリティ」という言葉には「実用本位」という意味もある。

つまり一芸に秀でた車は、特別(スペシャル)な実用性(ユーティリティ)を備えた車(ビークル)、略してSUVだ。

もし、この第二のSUVが元祖SUVのようにトレンドとして躍進すれば、古今東西の多種多様な車が手頃な予算で狙える中古車の存在価値はグッと高まるだろう。

3大目的別、予算100万円で買えるオススメ第二のSUV3選

1:トヨタ アクア(現行型)
 

▲「通勤・通学」で毎日乗るなら、燃費はできるだけ良いに越したことはない。ということで、低燃費性能に特化しつつ予算100万円で狙えるハイブリッド車のアクアは第一候補に ▲「通勤・通学」で毎日乗るなら、燃費はできるだけ良いに越したことはない。ということで、低燃費性能に特化しつつ予算100万円で狙えるハイブリッド車のアクアは第一候補に
 

2:スズキ パレット(初代)
 

▲「買い物等の足」目的なら、両側スライドドア付きのスーパーハイト系軽自動車が抜群。中でも見た目がシンプルで中古車相場もこなれているパレットは要注目! ▲「買い物等の足」目的なら、両側スライドドア付きのスーパーハイト系軽自動車が抜群。中でも見た目がシンプルで中古車相場もこなれているパレットは要注目!
 

3:ホンダ ステップワゴン(2代目)
 

▲「レジャー用」なら、シンプル装備ながら家族や友人とワイワイ楽しむことに特化していた初期のステップワゴンに注目。さすがに初代は厳しいが、2代目ならまだ狙えそうだ ▲「レジャー用」なら、シンプル装備ながら家族や友人とワイワイ楽しむことに特化していた初期のステップワゴンに注目。さすがに初代は厳しいが、2代目ならまだ狙えそうだ
 
text/編集部
photo/acworks、トヨタ、スズキ、ホンダ