第6回:『サヨナラCOLOR』 【映画の名車】
カテゴリー: トレンド
タグ:
2008/02/26
スクリーンを飾ったあの名車、少ししか映らなかったけれど忘れがたい車…
そんな映画に登場した“気になる車”をカーセンサーnetで見つけよう!
そんな映画に登場した“気になる車”をカーセンサーnetで見つけよう!
■冒頭のルノー・キャトルがフランス映画のような薫りを演出
(C)近代映画協会/NIKKEN INC/衛星劇場
四半世紀にわたって初恋の女性・未知子(原田知世)を思い続けている独身の中年医師・佐々木(竹中直人)に奇跡が起こる。初恋の彼女が勤務先に入院してきたのだ。思わず舞い上がる佐々木。だが、彼女は佐々木のことをまったく覚えていなかった…。竹中直人が原田知世をヒロインに迎えて4年ぶりにメガホンをとり、2005年に公開された『サヨナラCOLOR』は、コミカルかつ爽やかな大人の恋愛映画に仕上がり、スマッシュヒットした。
映画は早朝の海辺から始まる。車の中で仮眠をとっている佐々木が、大きく伸びをして起き出すが、いざエンジンをかけようとしてもうまくいかない……という少々ずっこけたオープニングだが、早朝の海辺に青いルノー・キャトルがよく映えて、鮮烈な印象を与えている。
高校時代の3年間、ひと言も口をきいたことのなかったクラスのマドンナ。時には彼女がバレエの練習をしている姿を陰からじっと見つめ、時には彼女の後をつけて自宅の前をウロウロすることもあった……。いわばストーカーのような根暗な少年だった佐々木が立派な医師となり、子宮ガンに侵された彼女を懸命に助けようとする姿に胸を打たれる。
12歳も離れている竹中と原田が同級生という設定に若干のムリはあるが、それでも2人の軽妙洒脱なやりとりを観ているうちに、いつしか気にならなくなる。むしろ、同窓会のシーンなどでひときわエイジレスな彼女が登場することでマドンナ性が増幅し、佐々木の初恋が再燃しまくることに説得力が出ている。
終盤の切ない展開に思い切り涙腺がゆるむが、泣かせよう泣かせようという押しつけがましさが微塵も感じられないのがいい。ロケ地となった北鎌倉の美しい町並みもあいまって、日本映画とは思えぬ後味を生んでいる。
(C)近代映画協会/NIKKEN INC/衛星劇場
DVD『サヨナラCOLOR』(スマイルBEST)好評発売中!
04年・日本 監督=竹中直人 出演=竹中直人/原田知世/段田安則/雅子/中島唱子/ 水田芙美子/内村光良ほか 発売・販売元:ハピネット 2,380円(税込)
+++映画に登場する車たち+++
■ルノー・4(キャトル)
竹中直人演じる佐々木医師の愛車はフランスの大衆車、ルノー・キャトル。キャンバストップ仕様がオシャレですな。キャトルはルノーが1961年に発表した小型大衆車で、世界初のハッチバック車ともいわれている。その癒し系の外見と経済性で1993年の生産終了まで庶民に愛され続けた。
日本では1997年のメガヒット連ドラ「ビーチボーイズ」で、反町隆史扮する桜井広海が乗っていたことで人気沸騰。一時的に中古車相場が高騰した。竹中監督は映画全体の色調となるブルーというカラーにこだわっていたが、なかなか出物が見つからずに大変だったそうだ。
ルノー キャトルの中古車がご覧になれます。
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
第6回:『サヨナラCOLOR』 【映画の名車】/旬ネタ