70年代のF1を描いた映画「ラッシュ/プライドと友情」の記者会見にニキ・ラウダが登場
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2013/10/15
1976年のF1グランプリで壮絶なバトルを繰り広げた二人のドライバー、ニキ・ラウダとジェームス・ハント。キャラクターも走りも正反対の二人のドライバーは、自らの命をかけこの年のタイトルを争った。このF1史に刻まれる1976年のバトルを描いた壮大なヒューマンドラマ「ラッシュ/プライドと友情」が来年2月に劇場公開される。この公開に先立ちニキ・ラウダ氏が来日、記者会見を開いた。
分析型で常に沈着冷静な判断をする秀才レーサー、ニキ・ラウダ。それとは対称的に直感型で奔放な性格でファンに愛された天才レーサー、ジェームス・ハント。1976年のシーズンはこの二人のバトルで幕を開けた。
シーズン中盤の第10戦ドイツで事故が起こる。トップを走行していたラウダは激しいクラッシュにより絶望的な怪我を負ってしまうのだ。しかし、再起不能と思われた事故から6週間後、彼はレースに復帰し、再びジェームス・ハントとのタイトル争いを繰り広げた。
タイトル争いは最終戦の富士スピードウェイへ…。F1レーサーとしてのプライドと心の中に秘めたお互いの友情、二人のドライバーが魅せた1976年の「実話」が映画となった。
会見に臨んだラウダは「素晴らしい仕上がりです。レースだけでなく私たちの関係性や心の葛藤がよく描かれています。一人の観客として見ることができました」とコメント。「当時は生きるため、勝つために必死でした。ですから周囲がどのような目で私を見ていたか気づかなかった。この映画を見てよっぽど(事故による怪我が)ひどかったんだなとあらためて気づかされることになりました」と続けた。
ライバルであったハントについては、「レーサーとしてお互いリスペクトしていました。しかし、当時は友情なんて表しませんでした。戦う相手でしたからね」と語った。
ジェームス・ハントは45歳という若さで1993年に他界。現在64歳を迎えたラウダは現役引退後もF1に関わり、現在はメルセデスAMGの非常勤会長を務めている。「今日、彼がここにいないのは寂しいね。二人でこの映画を見ながらビールを飲みたかったな」とコメントした。
「ラッシュ/プライドと友情」の監督は、「アポロ13」や「バックドラフト」「ダ・ヴィンチ・コード」などを手がけたロン・ハワード。ジェームス・ハント役にはアベンジャースに出演したクリス・ヘムズワース、ニキ・ラウダ役は若手実力派として注目を集めるダニエル・ブリュールが演じる。
アカデミー作品賞に最も近いと言われているこの映画、日本公開は2014年2月、TOHOシネマズ日劇ほかで全国ロードショーとなる。
- 「RUSH-ラッシュ」公式サイト(ギャガ)