いつか乗りたい、が現実に。思い切って購入したレクサス NX
2020/10/11
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?
「家族の生活」と「俺の自転車生活」
菅原一仁さんにとっての「人生初の車」は6代目のトヨタ カローラレビン。
マニアからは「トイチのレビン」と呼ばれることが多い、1991年から1995年にかけて製造販売されたAE101型だった。
その後、仕事の関係で三菱車を少々乗り継ぎ、結婚を機にトヨタ マークIIクオリスというステーションワゴンに乗り替え。
そしてマークIIクオリオスの次に買った初代トヨタ ヴェルファイアは、2008年からつい先日まで、12年にわたって愛用した。
菅原家の2人の娘もある意味、「ヴェルファイアとともに成長した」と言っても良いのかもしれない。
また菅原さんの趣味である“自転車”も、ある意味ヴェルファイアとともに成長を果たした。
最初は「とりあえずダイエットのために」ぐらいのつもりで、まずは俗に言うママチャリで片道約3.5kmの自転車通勤を2011年頃に始めてみた菅原さん。
だがその3年後、勤務先の自転車チームに誘われて大会に出場してみたところ、結果はいきなりの6位入賞。
翌年以降の大会でも菅原さんが所属するチームは入賞あるいは表彰台という結果を出し続け、そして菅原さんは自転車の魅力にハマっていった。
“通勤車”はママチャリからクロスバイクへと変わり、その後はミニベロに。
そして本格的なロードバイクとマウンテンバイクをヴェルファイアの荷室に積み、レースやツーリング、ヒルクライムを楽しむようになった。
そんな生活――つまり先代トヨタ ヴェルファイアを用いて「家族の生活」と「俺の自転車生活」とを存分に楽しむ日々には、特に何の不満もなかった。もちろん、先代ヴェルファイアというミニバンに対しても。
だがそんななかでも、菅原夫妻が時折話していたことはあった。それは「いつかはレクサス、乗りたいよね」ということ。
自分のためにも、そして家族のためにも、いわゆる“いい車”に乗りたい。そして、もしも乗るならやはりレクサスだろう、と。
車としての出来も、いわゆるステイタス性も抜群で、それでいて輸入車のように整備面での手間がかかることもないはずであるレクサスに乗り替えることを、菅原さん夫妻は夢見た。
しかしさすがはレクサスというかなんというか、そう簡単に買える金額の車ではなかった。そのため、夢は夢として封印され続けた。
あの日、夫婦揃って一目惚れしてしまった
だがそうこうするうちに娘たちも成長し、「そろそろ3列シートのミニバンじゃなくて、ちょい小ぶりなSUVとかでもいいかもね」ということで買い替えを検討し始めた。
すると、12年間乗り倒した初代ヴェルファイアは思いのほか、リセール価格が高いことがわかってきた。
ならば念願だったレクサスへの買い替えも、できなくはないのかも……ということで、まずはレクサスのコンパクトSUVであるUXの新車を検討してみたが、これは菅原家として使うにはサイズ的に少々小さかった。
「それならNX(レクサスのミドルサイズSUV)を狙うか?」と検討し、ビビビときたのがこのNX。2020年1月に発売された特別仕様車「NX300 Bronze Edition(ブロンズエディション)」だった。
「総額500万円級の車ですから、お金持ちでもなんでもない我が家にとっては、決して安い買い物ではありません。でも……ディーラーで実際に内装や外装を見て、試乗もしちゃうと、私も妻も完全にヤラれてしまったんですよね(笑)」
先代ヴェルファイアというトヨタ車に乗っていたから、特に違いを感知しやすかった――というのもあるのかもしれない。
だがいずれにせよトヨタ車とレクサス車の違い、特に内装のクオリティと走行安定性の明らかな差異に、菅原さん夫妻はノックアウトされたのだ。
本件の撮影に同行してくれた中学2年生の次女、桃華さんも「車のブランドのこととかはよくわからない」と言いつつも、それでもやはり、「お父さんが“いい車”を買ったこと」についてはどこか満足気というか、嬉しそうに見えると、菅原さんは言う。
自分だけでなく、妻や娘たちも大いに(あるいはこっそりと?)喜んでいる姿を見るにつけ、「ちょっと頑張ってでも、いわゆる“いい車”を買ってみて本当によかった」と菅原一仁さんは今、つくづく思っている。
菅原さんのマイカーレビュー
レクサス NX(現行型)
●購入金額/約540万円
●年間走行距離/約7000㎞
●マイカーの好きなところ/フロントグリル、色、室内の内装(限定車なので通常グレードと違うところ)
●マイカーの愛すべきダメなところ/ハイオクガソリン仕様で燃費が……(笑)
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/ちょうどよいサイズ感のSUVで高級感もあるので、1年通じて海に山に使いたいと思う人に
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル XV。
【関連リンク】
この記事で紹介している物件
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
- 植田圭輔さんが、真っ赤なポルシェで緑の中を駆け抜ける!
- 今はもう中古車でしか味わえない高純度FR、国産を代表するミドルセダンのレクサス GS【Back to Sedan】
- 手にするものはすべてがアート。自然を愛するアーティストは世界で1台だけのメルセデス・ベンツ Gクラスに乗る
- アルピナ B8 4.6リムジン。それはある意味「永遠の命」をもつ希少名車だった。【NEXT EDGE CAR】
- おでかけは、あえて2台で。家族のようなランドローバー ディフェンダー90とルノー カングー
- 「燃費」から「愛着」へ。エコ視点で選んだのは、中古のボルボ XC60だった
- 【松岡充さんと行く!】ヘリテージカーの祭典「オートモビルカウンシル2021」レポート(後編)
- 【松岡充さんと行く!】ヘリテージカーの祭典「オートモビルカウンシル2021」レポート(中編)
- 【松岡充さんと行く!】ヘリテージカーの祭典「オートモビルカウンシル2021」レポート(前編)
- 04 Limited Sazabys GENさんが、二輪から四輪に乗り替え!? 新型ディフェンダーでオフロード走行