平成生まれの車好きの、平成生まれの車好きによる、……のための本づくり!?
カテゴリー: カーライフ
タグ: 自動車関連のイベント / 編集部 西村泰宏
2019/06/07
平成カーラバーズとは何者か?
「若者の車離れ」というワードがしばしば使われる今日この頃。先日、ちょっとしたきっかけでそんなラベルにあらがおうとする車好きの若者たちに出会う機会に恵まれた。
彼らは「平成カーラバーズ」という団体で、平成生まれの車好きによって運営されているそうだ。
何をしている団体か尋ねると、平成生まれの車好きをテーマにした“本”をどうしても発行したいと……。平成生まれなのに本にこだわるの……???
そんな疑問を抱きながら、とっても面白そうなチャレンジなので昭和生まれの車好きオジサン(そして本業は本をつくること!)として、早速彼らの話を詳しく聞いてみることに。
……というわけで日を改めてカーセンサー編集部の秘密基地(という名の駐車場)に平成カーラバーズのメンバーに集まっていただいた。
加藤さん:世間では「若者の車離れ」なんていわれるんですけど、僕たちは平成生まれにも車好きはいるぞ! って伝えたいんです。
松下さん:さらには、最近の若者は行動力がないよなって思われてもいるんで、そんなことないぞ! と、みんなで行動に移してみてるんです。
成田さん:いえ全然!(笑)最初は1人のTwitterのつぶやきから始まって集まった仲間です。みんな普段はサラリーマンや学生だったりで、もちろん平成カーラバーズの活動がメインではないですし。平成最後の夏になにかやろうよ! って呼びかけに徐々に集まってきて今に至ります。
松下さん:「やりたいことに賛同してくれるなら金曜の夜に代官山の蔦屋のスタバに来て」って最強に怪しいツイートを見まして。恐る恐る向かってみたらカトラッシュが本当にいて!(笑)
加藤さん:いや、実は最初に一度クラウドファンディングで発行資金を募ったんですけど全然ダメでした……。だから平成のうちに発行したい!という最初の夢はもろくも崩れ去りまして……(涙)
松下さん:はい。でも、ここでやめちゃったら行動力ないっていわれちゃうから……(笑)。クラファンで資金を集めるには具体的なモノがないと難しいと話し合い、まずは本をつくろう! と。集まる資金でつくる予定の本を先に自腹で。土日も返上で飛び回って取材して原稿やらデザインやらみんなでつくりました。
会津さん:メインは平成生まれの車好き23人(組)を取材しています。
加藤さん:平成生まれの車好きの卒アルみたいな。Netは便利だけど情報が流れていってしまう。何年経ってもそこにものがあって見返せるのって、本の魅力だと思うので印刷物として残したい。
加藤さん:(もごもご……)実際買ってくれるのは車好きなオジサンたちだったりすると思うけど……。
松下さん:いや、俺は絶対同世代に届けたいと思ってつくってる! けど?
成田さん:実はこの本をまずつくる! ということは決めて動いているのですが、そのあとの活動についてとかまだまだいろいろと模索中な部分が多いんです……。
理解しないで応援しよう!
ちょっと待てよ、これが若者が車離れといわれてしまう原因か!?
メディアを日々運営しているイチプロフェッショナルとして、媒体コンセプトやターゲットとなる読者が定まってないって??? と反射的に思ってしまいがちだが、それがオジサンのオジサンたるゆえんではなかろうか……とふと考える。
目の前の彼らは方向性なんて全く揃っていなくても、実に楽しそうに話を続けながらワイワイと本づくりを楽しんでいる。
だから我々も100を理解しようとせずに、車好きのエネルギーを世に解き放ちたい! という思いが共有できれば、実はそれで十分なのではないかと思わさせられる。
世の車好きオジサンたちが、飲み屋で昔の車のどっちが優れていたかなんて答えのない議論を重ねている間に、車好きな若者たちはSNSを通してつながって、車種なんて全然違ったってオフ会で集まって楽しそうに話ができてしまう。根本が違うのだ。
例えるならそう、なんでちまたでは若者たちがタピオカを飲むのに行列つくってるのか、オジサンたちには全く意味が分からないでしょ?(笑)
なので同じメディアづくりの仲間として、カーセンサーは平成カーラバーズのみなさんのような若者を応援していきたい!
クラウドファンディングにも少しでも貢献……と思っていたのですが、取材後、この記事執筆中にあっさりハイ達成してました!(笑)本当におめでとうございますっ!!!
とはいえ1冊でも多くの本を届けることが彼らの目標。本に興味をもった、彼らの活動に共感したという方はぜひ一緒に応援しましょう!(下記リンクから6月9日までクラファンで支援できます)
カーセンサー編集長
西村泰宏
カーセンサー編集長 兼 リクルート自動車総研所長。車メディアを自動車好きだけでなく、車を買うすべての人の読み物に変革すべく日々の仕事に従事。愛車はKJチェロキーと986ボクスターの2台で、クロカンとオープンカーのハイブリッド生活を満喫中。2児の父で、チャイルドシート、ジュニアシートはRECAROを装備。好きなものはスニーカー。
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