車がなくても生きていける東京で、あえて買ったBMW X1は、理想の生き方に欠かせない存在です
2018/09/01
車は単なる移動の道具ではなく、大切な人たちとの時間や自分の可能性を広げ、人生をより豊かにしてくれるもの。車の数だけ、車を囲むオーナーのドラマも存在する。この連載では、そんなオーナーたちが過ごす愛車との時間をご紹介。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?

最初はカーシェアリングを活用。だが次第に「心理的限界」が
取材日の午前中も「ふと思いたって」、都内の自宅から埼玉県川越市までBMW X1 18d Mスポーツを飛ばし、市の中心部からちょっと離れた場所にある「知る人ぞ知るラーメン屋さん」まで行ってきたという。
東京都在住の会社員、水谷拓樹さん。彼がBMW X1を購入した理由はそれだった。
いや「ラーメン屋さんに行くためにビーエムを買いました」という話ではなく、「ふと思いたったときに、それができる環境」を重視したということだ。

車好きだった父と兄の影響で、自身もなかなか車好きだった水谷さん。
だが地元から東京へ出てきてみるとすぐ、2つの事実に気がついた。
1つは駐車場代が猛烈に高いということ。そしてもう1つが「東京では自分の車がなくてもぜんぜん普通に生活できる」ということだった。
ということで電車やバスなどを利用するかたわら、必要なときにはいわゆる「カーシェアリング」を積極的に活用するようになった。しかしすぐに心理的な限界を迎えた。
予算内で借りられる車は、どうしたって凡庸な国産実用小型車。それだと、乗ってて正直つまらないのだ。
そのため次第に「個人間カーシェアリング」を活用するようになった。このサービスであれば、例えばミニ クロスオーバーなどの洒落た輸入SUVであっても、比較的安価に借りることができた。
「これは素晴らしい!」ということで都合10回は利用し、ちょっとした旅行や趣味のスノーボードなどへガンガン出かけたそうだ。
が、それにもあるとき「限界」を感じてしまったという。
「1週間後の行動」を固定したくない
「人様の車を借りるわけだから、やっぱりいろいろ気兼ねしてしまう」
そのある種のストレスが次なる「限界」だった。
加えて、水谷さんが「コレ、自分には合わないかもしれないな」と感じた最大のポイントは、「車を使って何かをしたいと思ったとき、その1週間前には、自分の1週間後の行動を確定させなければならない」ということ。
水谷さんの理想は、朝起きてふと思ったことをそのまま実行する……みたいな生き方なのだ。しかし、それを人様の車を借りながらやるのはさすがに無理である。
さらに言えば、1週間後には自分の気分や体調が変わってる可能性だってある。
これらの経験から、結局、「自分の車」を持つしかないと考えた水谷さんは、コツコツ貯めていた貯金を頭金にして今年3月、エストリルブルーのBMW X1を購入したのだった。
購入時の走行距離は約0.3万km。その後は月に1000km以上のペースで(思いたったそのときに)各地へガンガン出かけ、7月末現在の走行距離は約0.9万kmに達したそうだ。
で、念願の「自分の車」がある暮らしはというと……「最高!」 の一言だという。

主な使い道は、冒頭に書いたように「ふと思いたったことをそのまま実行するための手段として」だ。
あとは深夜の瞑想(?)。日中や夕方、あるいは週末などはかなり混雑している東京・代官山の蔦屋書店(大型駐車場を備える有名商業施設)なのだが、水谷さんいわく「平日の深夜はけっこう空いている」とのこと。で、深夜、ちょっと考えごとをしたくなったときなどにX1のエンジンに火を入れ、それこそフラッと代官山まで行き、駐車場で物思いに耽る。あるいは店内で、気になる書籍や雑誌などを心ゆくまで吟味するのだという。
もちろん、東京であれば公共交通機関でどこへだって行けるので、代官山にだって電車で行ける。
しかし、自分の車があれば電車の時間なんてものに縛られず、“自分のタイミング”で生きることができるのだ。そこが、車を所有することのいちばん素晴らしい点だと水谷さんは言う。
もちろん駐車場代などのいわゆる維持費は、若手会社員の彼にとって決して小さな額ではない。だがそこは昔取った杵柄で(?)個人間カーシェアリングに登録し、今度は「シェアに出すオーナー」としてそれを活用することで、上手くやりくりできている。
「東京でも“自分の車”は絶対にあった方がいい!」というある種シンプルなメッセージも、水谷さんから発せられると、より説得力が増すように思えた。

どんなクルマと、どんな時間を?
BMW X1(現行型)と、ふらっと気ままに出かけたくなる時間を。
FFベースに生まれ変わったBMWのコンパクトSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)。先代モデルから全長が30mm短くなり、全高が35mm高められたことで、取り回しの良いコンパクトなボディサイズながら、たくましいスタイリングに。後席スペースも先代モデル比で最大66mm拡大され、1クラス上のモデルに匹敵する室内空間となっている。


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