車は単なる移動の道具ではなく、大切な人たちとの時間や自分の可能性を広げ、人生をより豊かにしてくれるもの。車の数だけ、車を囲むオーナーのドラマも存在する。この連載では、そんなオーナーたちが過ごす愛車との時間をご紹介。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?

▲伐採のための本格的な装備を手にする進藤さんだが、職業は林業とは全く関係のない会社員。あくまでも薪ストーブを楽しむための材料として木を伐採している▲伐採のための本格的な装備を手にする進藤さんだが、職業は林業とは全く関係のない会社員。あくまでも薪ストーブを楽しむための材料として木を伐採している

薪ストーブにハマり伐採に行きつく

これまでスキーやキャンプ、モーターレースにオフロードバイクなど数々の趣味にハマってきた進藤雅行さん。

面白いと思うことは何でもやってみる、という超アクティブ趣味人である。

そんな進藤さんは昨年マイホームを建て、以前から気になっていたという薪ストーブを設置した。

「火は飽きずにずっと見てられます。静かな夜に『パチパチ』っていう音を聞きながら過ごす時間はいいものですよ」

当初、薪は近くのホームセンターで購入していたが、いかんせん価格が高かった。

さらには燃焼力や燃焼時間に影響してくる大きさや種類にも好みが出てきて、それなら自分で取ってこようと思い立つ。

「自分で燃す薪を自分で取ってくる。なんか贅沢だと思ったんですよね。何でも試してみるっていう性格なので、まずはやってみようかと」

チェーンソーの扱い方は材木店のスタッフや動画サイトを見て学び、知り合いの土地で邪魔になっている木を切って薪にしていった。

そんな伐採の相棒となっているのがハイゼットだ。

▲25ccと50ccの2本のチェーンソーを使い分けて伐採をする。ハスクバーナというスウェーデンの農機具メーカーのものがお気に入り ▲25ccと50ccの2本のチェーンソーを使い分けて伐採をする。ハスクバーナというスウェーデンの農機具メーカーのものがお気に入り

車は伐採のための貴重な道具

狭い場所でも入っていくことができ、四駆でパワーもある。さらには伐採した後の木材や道具も満載できるとあって重宝している。

「農用スペシャルという農業用のグレードで、荷台に木材を満載にしてもパワフルに走ってくれます。切る道具と合わせて運ぶ道具として欠かせない物になってますね」

今回話を聞いた現場もそうだったが、木が大きかったり複数あったりすると一度下見をしてから伐採の手順を考える。

現場まで運転している時間でプランを練っていくのだ。

▲荷台に積まれているのは伐採に必要な基本的な道具。奥には金属製のチェーンソー保管箱を自作で設置した。積載部分を広くして持ち帰る薪の量を増やすためだ ▲荷台に積まれているのは伐採に必要な基本的な道具。奥には金属製のチェーンソー保管箱を自作で設置した。積載部分を広くして持ち帰る薪の量を増やすためだ

ここ数年で週末に伐採の経験を積んだことで、今では知り合いの知り合いのような進藤さんを直接知らない人からも依頼を受けるそうだ。

「薪を通して仲間ができたり、知らない人と話せるっていう部分もやっていて楽しいです。薪は寒い時期しか楽しめないけれど、冬以外の時期でも木は切れる。年間通してかかわれるという部分も趣味としては最高です」

冬に向けて進藤さんの伐採作業はいよいよ熱を帯びてきそうだ。

▲林道に分け入り深い山奥でキャンプを楽しむ趣味も持つ。広い荷台を持つため持っていく道具の制約を受けることはない ▲林道に分け入り深い山奥でキャンプを楽しむ趣味も持つ。広い荷台を持つため持っていく道具の制約を受けることはない
▲伐採した木に腰かけて感慨にふける。1本の木を切るのに半日以上かかることもある“重労働”だ ▲伐採した木に腰かけて感慨にふける。1本の木を切るのに半日以上かかることもある“重労働”だ

どんなクルマと、どんな時間を?

ハイゼットトラックは、道具を運ぶために欠かせない道具

農業や建設業、運送業など幅広い業種で活躍する人気の軽商用トラック。軽トラックに求められる積載性や耐久性、防錆性能などの基本性能が高められている。

新開発のプラットフォームとドア開度の拡大によって乗降性が向上。フロントガラスが前に出され、室内の広さと快適さが演出されているモデルだ。

また、運転席から手の届く範囲に大型オープントレイが備えられた他、20カ所の室内収納が設定され、利便性も高められている。

▲ハイゼットトラックには、ハイルーフ仕様や駆動方式の違いなどより様々なグレードが存在する。中でも進藤さんの車の『農業用車両』とは、重荷に耐えられるようリアの板バネを強化、あゆみ板(スロープ)が掛かるよう荷台が改良されている仕様の車だ。各メーカーの軽トラも『農業用車両』を設定しているが、内容が微妙に異なるため、自分にピッタリの1台を見つけるのも楽しみの1つかもしれない ▲ハイゼットトラックには、ハイルーフ仕様や駆動方式の違いなどより様々なグレードが存在する。中でも進藤さんの車の『農業用車両』とは、重荷に耐えられるようリアの板バネを強化、あゆみ板(スロープ)が掛かるよう荷台が改良されている。各メーカーの軽トラも『農業用車両』を設定しているが、内容が異なるため、自分にピッタリの1台を見つけるのも楽しみの1つかもしれない
text/編集部 今泉翔太
photo/小林司