第10実験:トヨタ クラウンで運転サポート機能をフル体験 【神田錦町ラボ】
2008/04/25
■乗員の安全確保+快適な運転をもたらす先進装備を体験!
助手:さぁ博士、モデルチェンジしたばかりの新型クラウンの登場です。博士:そうかそうか。ワシくらいともなればクラウンあたりがふさわしいの。
助手:いやいや博士。老いぼれる一方の博士と違って、クラウンは先進技術がてんこ盛りです。
博士:ん、今老いぼれと言ったかフクダくん?
助手:まさか。空耳ですよ。というよりそんなムダ話にスペース割けないですから、さっそく始めますよ。
■今回の検証方法
クラウンアスリートに搭載された先進装備(詳細は右側を参照)3つが、実際の走行で役に立つかどうかを検証。ルートはラボがある神田錦町をスタート地点とし、首都高速に乗って大黒PAへ。Uターンし、再び神田錦町に戻ってくる行程となっている。
博士:いやぁ良い車じゃのぅ。あまりに静かすぎてロードノイズが気になるほどじゃ。とみにフクダくん、先ほどの続きじゃが、老いぼれ…クラウンアスリートに搭載された先進装備(詳細は右側を参照)3つが、実際の走行で役に立つかどうかを検証。ルートはラボがある神田錦町をスタート地点とし、首都高速に乗って大黒PAへ。Uターンし、再び神田錦町に戻ってくる行程となっている。
助手:博士!左から合流車…危ないっ!
ピーー
博士:ぬおっ!コヤツ、どこに目をつけておる!助手:今、プリクラッシュセーフティが利きましたよね。意図せずに…。
博士:警告音が鳴ったのぅ。
助手:ブレーキはどうでした?ブレーキアシストが作動してブレーキの制動力を高めるはずですが…。
博士:ワシもしっかりとブレーキを踏んだからそれはよくわからん。ただ、気になるのは警告音じゃ。ワシは危ないのがわかったからブレーキを踏んだが、むしろ警告音に驚いたわい。そんなことせんでもわかる、と言いたい。
助手:まぁそれもあるでしょうが、漫然運転やよそ見をしていたとき用という感じじゃないですか。あと女性は持続的にブレーキを強く踏むのが苦手という人も多いようですから。
博士:確かにそう言われれば納得もするが…。
助手:では気を取り直してレーダークルーズコントロールを試しましょうよ。
博士:クルーズコントロールは昔からある気がするのじゃが?
助手:これは前を走る車との距離を測って、設定したスピードに応じて勝手に加減速してくれるんです。
博士:なんと!それは良いな。どれどれ。
助手:前の車との距離が近くなりましたね。おそらく減速しますよ。
博士:おぉ、穏やかに減速するのぅ。
助手:今度は距離が離れたので加速するはず。
博士:うむ、しっかりと加速するな。加速感に関しても、自分の感覚とズレがない。これは良いのぅ。しばらくコレで走ろう。
助手:どうです博士?かなりラクじゃないですか。
博士:これはもう自動運転の一歩手前じゃな。かなり便利じゃわい。しかも、車線の違いを認識しておるのが素晴らしい。
助手:と言いますと?
博士:右側の車線を速い車が追い越していくじゃろう?そのとき右カーブの途中だと、位置関係的には、ワシの車のすぐ前に追い越した車がいるわけじゃ。通常ならセンサーが機能して減速してもいいはずなのじゃが、そんな無粋なことはしないんじゃ。
助手:なるほど、かなり実用的に作られてますね。頭が良いと言うか。
博士:ただ一点だけ不満がある。前を走る車との車間距離を取りすぎる傾向がある。さっきから何台もワシの前に入ってきて、そのたびに減速しておる。
助手:あ、それは調整できますよ。ほら。
博士:なんと、車間距離も3段階で設定できるのか。もう文句のつけようがないほどデキが良いのぅ。
助手:では最後にレーンキーピングアシストはどうですか?
博士:車線逸脱警報機能と車線維持支援機能の2つがあるというやつじゃな。正直、維持支援機能はよくわからん。利いているんだかいないんだか。
助手:それがスゴイのかもしれませんよ。利いているのがしょっちゅうわかったらうっとうしいじゃないですか。それがわからないようにそーっと機能してるんだとしたら、かなりレベル高いと思いますよ。
博士:では周りの安全を十分確認して、ちょっと右車線へ…。
ピーー
博士&助手:おおっ!博士:アラームが鳴ったのぅ。ちょっと感動したぞワシは。
助手:ウインカーを出していれば鳴らないのもいいですね。
博士:まぁそれは当たり前じゃろうが、確かに役には立つな。
助手:博士どうです?クラウンのハイテク技術は?
博士:レーダークルーズコントロールは文句なしに素晴らしい。快適の一言に尽きる。ただ、その一方で、運転している感覚が乏しくなるのも事実じゃな。プリクラッシュセーフティにしても、レーンキーピングアシストにしても、“もしも”の前提の上にあるとはわかっていても、どこか人を信用していないような感があるのぅ。
助手:それはうがった見方なんじゃないですか。誰しもいつでもどこでも100%集中して運転はできないし、必ず事故防止につながると思いますよ。
博士:それは確かにそのとおりじゃ。ただ、機械任せだけではいかんと思うのじゃよ。その前に、自身がしっかりとした運転を心がけること。今回検証してみて、ワシはそのように自戒をしたわい。
助手:博士、なんだかカッコいいこと言うじゃないですか。この連載が始まって以来初めてじゃないですか?
博士:どうだわかったかフクダくん。老いぼれてなんかおらんじゃろう。
■飯田橋博士
何か気になりだすと、徹底的に検証したがる名物博士。猪突猛進な性格だが、いつも大事なところが抜けている。IQ200を超える真の天才
■助手フクダ
博士に惚れこみ研究のお手伝いをする勤勉な助手。博士の穴を巧みにカバーし、錦町ラボを正しい方向へ導いている
■今回の検証車両・装備
●トヨタ クラウンアスリート
2008年2月にフルモデルチェンジした、トヨタブランドのフラッグシップサルーン。性格の異なる3タイプの中でも、アスリートはより運転する喜びを追求したモデルとなっており、ボディは全幅とトレッドが拡大。メッシュグリルやセンター開口部、丸型4灯リアランプなどでスポーティさを強調している。
パワートレインは、2.5L、3.5Lエンジンと6ATの組み合わせ。動力性能はもちろん、プリクラッシュセーフティシステムやレーダークルーズコントロール、レーンキーピングアシストなど、多くの最新技術が盛り込まれているのも大きなポイントだ。
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ドライバーがブレーキを踏むと、プリクラッシュブレーキアシストが作動してブレーキの制動力を高める。また、衝突が避けられないと判断した場合は、プリクラッシュブレーキが作動して衝突速度を低減するとともにプリクラッシュシートベルトを作動させて衝突被害を軽減させる。
パワートレインは、2.5L、3.5Lエンジンと6ATの組み合わせ。動力性能はもちろん、プリクラッシュセーフティシステムやレーダークルーズコントロール、レーンキーピングアシストなど、多くの最新技術が盛り込まれているのも大きなポイントだ。
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●プリクラッシュセーフティ
エンブレムの奥にあるミリ波レーダーが先行車などとの距離を感知し、衝突する可能性が高いと判断した場合、ドライバーに警報ブザーなどで知らせる装置。ドライバーがブレーキを踏むと、プリクラッシュブレーキアシストが作動してブレーキの制動力を高める。また、衝突が避けられないと判断した場合は、プリクラッシュブレーキが作動して衝突速度を低減するとともにプリクラッシュシートベルトを作動させて衝突被害を軽減させる。
●レーダークルーズコントロール
クルーズコントロールの進化版。前述のミリ波レーダーセンサーが先行車との距離を測り、設定したスピードに応じて距離が縮まれば減速、広がれば加速する。●レーンキーピングアシスト
車線逸脱警報機能と車線維持支援機能を備える。前者はふらつき運転などで車線の逸脱が予想される場合に、ブザーとディスプレイ表示、小さい操舵力を短時間加えることでドライバーに注意を促すもの。後者は車線中央付近を走行しやすいように、小さい操舵力を連続的に制御し、ステアリング操作をサポートするもの。
■今回の検証結果
プリクラッシュセーフティシステムに関しては、警告してくれるのはいいが、「わかってる」とちょっとうっとおしく感じる点もあった。ただ、衝突が避けられないとなった時の衝突軽減に関しては(もちろん今回の検証では試せていないが)、きっと「あって良かった」と感じるだろう。
秀逸だったのはレーダークルーズコントロール。速度や車間距離が設定でき、自動で加減速をしてくれるので、長距離移動が多い人にはもってこいだ。レーンキーピングアシストは、維持支援機能は効果がわからなかったが、逸脱警報機能はスグレモノ。ナビの画面やバックミラーを見ているときなど、少しふらついたときにアラームが鳴るので、事故を予防するという観点では非常に効果があるだろう。
プリクラッシュセーフティシステムに関しては、警告してくれるのはいいが、「わかってる」とちょっとうっとおしく感じる点もあった。ただ、衝突が避けられないとなった時の衝突軽減に関しては(もちろん今回の検証では試せていないが)、きっと「あって良かった」と感じるだろう。
秀逸だったのはレーダークルーズコントロール。速度や車間距離が設定でき、自動で加減速をしてくれるので、長距離移動が多い人にはもってこいだ。レーンキーピングアシストは、維持支援機能は効果がわからなかったが、逸脱警報機能はスグレモノ。ナビの画面やバックミラーを見ているときなど、少しふらついたときにアラームが鳴るので、事故を予防するという観点では非常に効果があるだろう。
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