スバル トラヴィック【プレイバック試乗】
カテゴリー: スバルの試乗レポート
2010/02/10
コンセプト
スバルがGMグループに入った成果の表れ
新登場トラヴィックは、7人乗りも可能なミッドサイズワゴン。ボディシェルを見ればおわかりのように、これはGMオペルのザフィーラでそのスバル版。スバルがGMグループ入りしたことの成果の一つで、GMがタイ工場で作っている豪州ホールデンがベース。したがって、トラヴィックはタイ製の輸入車である。
では、トラヴィックはザフィーラとは何が違うかというと、それはひとえに足。言い換えると足(とエンジン)以外は、すでに市場にあるオペルザフィーラと同じである。
ほぼ本国仕様と同じ足のSパッケージ(224万円)と、日本市場向きに、このくらい(乗り心地を少しマイルドにする)のほうがいいはずとチューニングされた豪華装備のLパッケージというラインナップ。
室内&荷室空間
やはりドイツ車らしい質実剛健なデザイン
シートはオペルのままというか、ドイツのベーシック系のシートが装備される。表皮までも硬いので、座った一瞬は驚くほど。だが、基本形状はよく練り込まれているので、硬いながらも不当な疲労感はない。他のドイツ車では、シートがややソフト志向化し始めたところもあるので、このハード感覚はいまや貴重!サイドブレーキのレバーがちょっと遠くて、その操作力も重いとか、小物入れがあまりないといった、日本の路上で使ううえでの小さな欠点も散見する。が、質実剛健な感じのデザインは、素っ気ないが、よくまとまっている。
スポーティシートがオプションだが、このシートは小柄な日本人にはちょっと座面の前後長が長すぎる。ノーマルがおすすめ。
ドライブフィール
本国仕様のSパッケージ。日本向けのLパッケージ
オペルザフィーラよりもエンジンが強化され、2.2Lを搭載したのは大正解。低中速のトルクが十分あるので、エンジン回転を上げてパワーを絞り出さなくても余裕で走れ、結果として静粛性にもいい影響を与えている。めざましく速くはないが、意図するままに走れ、これは実用車のレベルを超えたパフォーマンス。
注目のLパッケージは、低速域での乗り心地を大事にした設定。一方、16インチタイヤでスポーティに“武装”したSパッケージ(ほぼオペル仕様のまま)は、イメージほどには乗り味は硬くない。ファミリィユースにこれを選んでも、大きな不満はなさそう。
ただ、荒れた舗装や細かい凹凸など、低中速域での乗り心地のきめ細かさではLパッケージが優位。
こんな人にオススメ
ヨーロッパ車には興味があるけど、この日本で使うにはどれくらいフィットしているのかな?こんなギモンをおもちの方にピッタリ!基本は欧州、そしてそれを日本に適応させたというのが、このトラヴィック。欧州風味が“濃い”ほうがいいならSパッケージ、日本へのアレンジ重視ならLパッケージを選ぶべし。SPECIFICATIONS
グレード | Lパッケージ |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4315 x 1740 x 1675 |
ホイールベース(mm) | 2695 |
車両重量(kg) | 1480 |
乗車定員 | 7人 |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC |
総排気量(cc) | 2198 |
最高出力 | 108kW(147ps)/5800rpm |
最大トルク | 203N・m(20.7kg-m)/4000rpm |
車両本体価格 | 234万円 |
スバル トラヴィック【プレイバック試乗】/試乗レポート
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