フォルクスワーゲン ポロ ブルーGT (藤野太一)【ニューモデル試乗】
2013/10/24
コンパクトとはいえ、そこはドイツの車。動力性能も燃費性能も、飛ばせば飛ばすほどその真価がわかる。専用サスペンションの乗り味も上質。完全街乗りお買い物仕様をお求めなら国産でしょうが、少しでもドライブを楽しみたいなら、ぜひこちらをどうぞ
地味な外見ですが、その中身は高い志にあふれている
もはや完全にクラスを超越した装備
いま輸入車が大いに売れている。日本市場においてもう何年も、新車登録台数における輸入乗用車の比率は約5%、が定説であった。しかし、今年8月の数字は10%にも迫る勢いなのだ。そのけん引役は新型ラッシュの続くB/Cセグメントであり、その雄がポロ、ゴルフを擁するVWであることは言うまでもない。
このポロブルーGTは、VWのマーケティング担当者いわく「国産ダウンサイザー向け」。価格的にはプリウス、サイズ&燃費的にはアクア、フィット、明確に国産ハイブリッド勢へ真っ向勝負だ。
ゴルフⅦ譲りの最新1.4Lターボエンジンは、ACT(気筒休止システム)に、アイドリングストップに、ブレーキエネルギー回生システムに、7速DSGと、もはや完全にクラスを超越した装備を満載する。
志の高さに日本のユーザーも気付き始めた
ACTの動作はインジケーターを見ていなければまったく気づかない。カタログ燃費は21. 3km/L(JC08モード)と数値だけ見れば見劣りするが、高速メインとなると実燃費は20km/L台も可能そうだ。
それでいて、何よりも乗りやすい。下からグイグイ加速する。トルクは250N・m、ポロGTIと同値というから推して知るべしだ。
「ブルー」と「GT」って、なんだか矛盾するような言葉の組み合わせを見事に体現している。VWにもハイブリッドシステムはある。ただし、重くて高価なそれを、運動性能を犠牲にしてまで、こうした小型車に積むようなことはしない。道をよく知るメーカーの見識だ。
SPECIFICATIONS
グレード | BLUE GT | ||
駆動方式 | FF | ||
トランスミッション | 7DCT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 3995×1685×1450 | ||
ホイールベース(mm) | 2470 | ||
車両重量(kg) | 1170 | ||
乗車定員(人) | 5 | ||
エンジン種類 | 直4DOHCターボ | ||
総排気量(cc) | 1394 | ||
最高出力[ps/rpm] | 140/4500-6000 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 250/1500-3500 | ||
車両本体価格(万円) | 263 |
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