VW ボーラ V6 4モーション 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: フォルクスワーゲンの試乗レポート
2009/07/06
※この記事はカーセンサー関東版46号(2000年12月7日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
驚異的な粘りの低速トルクをもった正真正銘のスポーツセダン
↑4モーションユニットによる走りは大排気量エンジンならでは(左) 完成度の高い3BOXフォルム。もはや“トランクの付いたゴルフ”ではない(右)
4モーションは、2.8LのV6ユニットと4WDを搭載したボーラのトップモデル。このシステム、本国にはゴルフ版もあるが、とりあえず日本に導入されるのはボーラ版のみとなる。クロームメッキのモールディング、専用エアダム、ディスチャージヘッドランプ、3人分のポジションを記憶できるレカロ製電動本革シートなど、装備内容はトップモデルにふさわしい充実ぶり。
ボーラはもともと素晴らしい質感を誇る車だが、4モーションのエクスクルーシブさには目を見張るものがある。
2.8LのV6エンジンは、ゴルフIIIのVR6が搭載していたバンク角15度というユニークなV6 12バルブユニットをベースにヘッドを24バルブ化したもの。新たに可変バルブタイミング機構を組み込んで いる。
エンジンをかけると、一般的な60度のV6とは異なるわずかな振動が伝わってくる。よくできたV6と比べるとスムーズさは劣るが、有機的な鼓動感にはなかなか味がある。
ノーズの重さを感じない素直なハンドリングと乗り心地をもつ
↑質感の高いダッシュボードのデザインは他のボーラと基本的に同一(左) 15度という変則的なバンク角により4気筒並みのコンパクトさを実現(右)
走り始めてまず感じるのが図太い低速トルク。6速30km/hからでも渋々ながらも加速していく驚異的な粘りをもっている。街中では、1速でスタートし、3速に入れてしまえばギアチェンジの必要性をほとん
ど感じないほどだ。もちろん、トップエンドまで回したときのパンチ力も素晴らしい。ノーズの重さをほとんど感じさせない素直なハンドリングとフラットな乗り心地も魅力的。
ゴルフIIIのVR6はGTカー的な車だったが、V6 4モーションはボーラを正真正銘のスポーツセダンへと進化させたモデルだ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | V6 4モーション |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 6MT |
全長×全幅×全高(mm) | 4375×1735×1445 |
ホイールベース(mm) | 2520 |
車両重量(kg) | 1540 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | V6SOHC |
総排気量(cc) | 2791 |
最高出力[ps/rpm] | 204ps/6200rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 27.5kg-m/3200rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 10.0 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/63 |
車両本体価格 | 365万円 |
岡崎五朗の責任採点
コンセプト | 3点 | 取り回し | 3点 | 加速性能 | 4点 | ブレーキ性能 | 4点 |
フィニッシュ | 5点 | 操作系の使い勝手 | 3点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 3点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 3点 | 操縦安定性 | 4点 | 燃費 | 2点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 4点 | 高速安定性 | 4点 | ステータス | 4点 |
内装の質感 | 5点 | トルク感 | 5点 | しっかり感 | 5点 | コストパフォーマンス | 3点 |
得点合計 | 76/100 |
VW ボーラ V6 4モーション 【プレイバック試乗記】/試乗レポート
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