ダイナミックなスタイルと上質の走りを備えた上級FRセダン

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PERFORMANCEエンジン種類やミッション、最新装備などを解説

ハイブリッド時代にあえて問う

マークXとしては2代目。ハイブリッドカー全盛の中、車を操る楽しみを重視する人に向けて、限られた価格の中で上質とスポーティさを高次元でバランス。単なるフルモデルチェンジというより車としての「ど真ん中」のマーケットに直球勝負をかけた意欲作。3.5Lと2.5LのV6をラインナップする。

DRIVING実際に運転してのドライビングフィールを解説

これが日本車の進化のあり方

2.5Lを中心に試乗したが、静粛性、乗り心地、素直なハンドリングなど誰が乗っても満足。それでいて旧型より進化していることが誰にでも体感できる。よく欧州車と比較したがる人もいるが、これが日本車の目指すべき進化。一本筋が通った乗り味には改めてこの車の存在価値を納得させる実力がある。
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  • トヨタ マークX エンジン|ニューモデル試乗
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SPACE室内空間の広さや演出を解説

ユーザーの嗜好がわかっている

とにかく上質に高級な装備を付けたがるマークII時代のイケイケ路線とは一線を画する。さりげない上質感と操作性の良さも含めたデザイン、視認性などよく練り込まれている。オプション装着されていた「快適温熱シート」は単なるシートヒーターのレベルを超え、癒しを与えてくれるほど気持ちいい。

OWNERSHIPスタイルや品質など所有する喜びなどを検証

車の楽しさを再認識できる

携帯電話の世界では「ガラパゴス化」と言われる日本の特殊な市場。国内専用であるマークXも過去の栄光にすがり、気がつけば同じようになっていたのではないか。しかし新型はこの時代と市場の中で逆に息を吹き返しつつある。「ハイブリッドだけが車じゃないさ」そう思う人にはピッタリくる。

SPECIFICATIONS

グレード 250G Sパッケージ リラックスセレクション
駆動方式 FR
トランスミッション 6AT
全長×全幅×全高(mm) 4730 x 1795 x 1435
ホイールベース(mm) 2850
車両重量(kg) 1520
乗車定員 5人
エンジン種類 V6DOHC
総排気量(cc) 2499
最高出力 149kW(203ps)/6400rpm
最大トルク 243N・m(24.8kg-m)/4800rpm
車両本体価格 299万円

RATING走行性能だけでは車は語れない。そこで快適装備の充実度や安全性の高さ、環境性能、燃費、バリューの5つのポイントで評価する

総合評価15/ 25
EQUIPMENT(装備)2/ 5
上級のプレミアムタイプ以外はナビ&オーディオはオプション(6スピーカーは標準装備)。前述した快適温熱シートは本革表皮や運転席&助手席パワーシートなどとセットのオプションで22万9950円
SAFETY(安全性)4/ 5
VSCとTRCは今モデルから全グレード標準装備と一歩前進。より緻密な制御を行いドライバーをアシストするアクティブステアリングなどは3.5Lのみの設定。今後はこれらの設定拡大にも期待したい
ECO(環境性能)4/ 5
全グレード、平成17年基準排出ガス75%低減で星4つを達成。平成22年度燃費基準は試乗グレードが車両重量1520kg以上なので+15%を達成。減税+補助金合計で21万2900円が適用される
MILEAGE(燃費)2/ 5
10・15モード燃費は12.4km/Lを達成。ポイントは旧型の2.5L車がハイオク仕様だったのに対し、新型はレギュラー仕様に変更したこ と。これによりランニングコストが大きく下がる点が魅力といえる
VALUE(バリュー)3/ 5
発表直後は最上級グレードの比率が高まるものだが、やはり販売の主力は2.5L車。オプションを付ければそれなりに価格は上がるが、それでも安全装備などの充実度も含め、旧型より買い得感は向上した
写真:篠原晃一 文:高山正寛