トヨタ エスティマ ハイブリッド 【プレイバック試乗】
2009/12/07
コンセプト
使い方が広がる未来のミニバン
プリウスに続くトヨタのハイブリッドカー第2弾として、エスティマ・ハイブリッドは誕生した。ミニバン初のハイブリッドカーであり、世界初のモーター後輪駆動による4WDを搭載し、エンジンは最も厳しい「超-低排出ガス」を達成している。また、大容量のバッテリーを搭載するハイブリッドカーの特徴を活かし、補機用の電源に100V/1500Wの電源を用意している。この電源を活用することで、電子レンジなどの家電製品はもちろん、電動カートや電動アシスト付自転車の充電が可能。あるいは大容量電源を必要とする医療機器を搭載できるため、移動しながらの救急治療へ道を開く。また、移動オフィスも現実味を持つなど、発想次第で車の用途を一層拡大できる。
室内&荷室空間
中央のディスプレイで車の状況を表示
室内のアレンジは既存のガソリン車と同じ。ただし、3列目シート下にハイブリッド用ニッケル水素バッテリーが搭載されている。目につく一番の特徴は、ハイブリッド専用のオプティトロンメーターだ。青のグラデーションが施されたインストゥルメントパネルは、イグニッションキーをオンにすると、朝日が昇るかのような演出で下から上へと照明が広がっていく。背景には星空が広がり、ここまでくると月の満ち欠けや流れ星も演出して欲しくなるほど凝った作りだ。中央のマルチインフォメーションディスプレイは、ハイブリッドシステムの作動状況や、燃費を表示する。
100V/1500Wのコンセントは、フロントセンタークラスターと荷室左のリアクォーターに設置してある。荷室の方はアースも備える。
ドライブフィール
ハイブリッドシステムを感じさせない自然な走り
インストゥルメントパネルにREADYの表示が点灯すると、走行準備が整う。基本的に停車時はアイドリングストップをするが、最初だけアイドリングを行うことで、他のガソリン車から乗り換えたときの違和感をなくしている。シフトレバーをDに入れブレーキペダルから足を離すと、クリープが与えられたモーターで動き出す。続けてアクセルペダルを踏み込むと間もなくエンジンがかかる。プリウスは数十km/hまでモーターのままで走れたので、そこが違う。モーターとCVTの変速でパワーを調整し、減速時は、モーターを発電機として働かせる回生ブレーキも利くが、システム切り替えの様子がほとんど分からないほど走りは自然だ。モーターアシストによる想像以上の加速の良さも魅力。
こんな人にオススメ
複数乗車で試乗して得た燃費が11~15km/L。ガソリン車のミニバンの1.5倍近い実用燃費の実力と言える。優遇税制を考慮しても金額の上積み分を解消できるか微妙だが、納税や給油時のお得感は肌で感じるはず。環境コンシャスな家族思いの人へオススメ。SPECIFICATIONS
グレード | Gセレクション |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | CVT |
全長×全幅×全高(mm) | 4770 x 1790 x 1780 |
ホイールベース(mm) | 2900 |
車両重量(kg) | 1860 |
乗車定員 | 7人 |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC+モーター |
総排気量(cc) | 2362 |
最高出力 | 96kW(131ps)/5600rpm |
最大トルク | 190N・m(19.4kg-m)/4000rpm |
車両本体価格 | 363万円 |
トヨタ エスティマ ハイブリッド 【プレイバック試乗】/試乗レポート
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