インディをはじめ、数々のレースで活躍するプロレーシングドライバー・ロジャー安川氏が、北米でしか販売されていない魅力的な車を日本のみなさんに紹介します。

インフィニティのラインナップの中では唯一“アメリカン”なイメージ

インフィニティ QX56 フロントスタイル|ロジャー安川の米国自動車浪漫 インフィニティ QX56 リアスタイル|ロジャー安川の米国自動車浪漫
↑マイナーチェンジをしたQX56の外見はほとんど変わりませんが、フロントグリルのアクセントと20インチホイールでインパクトは倍増。見方によってはクールでバッドボーイな雰囲気に映ります
3列シートを持つラグジュアリィフルサイズSUVとして北米で生産&販売されているインフィニティQX56。同じく北米で販売されているフルサイズSUVの日産アルマーダや、そのピックアップトラックモデルとなるタイタンとプラットフォームをシェアしています。キャデラックエスカレードやリンカーンナビゲーターと肩を並べるモデルで、インフィニティのラインナップの中では唯一“アメリカン”というイメージがあります。
2008年にマイナーチェンジをしたQX56は、パッと見は前モデルからほとんど変わりませんが、フロントグリルのデザイン変更や、アルミホイールが18インチから20インチにアップされ迫力が増しています。

インフィニティQX56 インパネ|ロジャー安川の米国自動車浪漫 インフィニティQX56 エアコンスイッチ&モニター|ロジャー安川の米国自動車浪漫
↑運転手席のアームレスとは広々としています。後部座席はリムジンのような乗り心地。もちろん後ろからもエアコン、ラジオやDVDの調整ができます
初期のQX56の内装は、高級ブランドのインフィニティラインにしたらトラックのタイタンとあまり変わらないと不満の声もありましたが、新しくなった内装のデザインはラグジュアリィ感にあふれていて、センターコンソール&ダッシュのレザーやウッドの質感は確実にレベルアップしています。また、センターコンソールに内蔵されているアナログ時計がアクセントとなりチャームポイントでもあります。
基本的には、2WDと4WDのモデルともにカーナビやブルートゥースなど多数の標準装備が付いているので、他のラグジュアリイィフルサイズSUVと比べてもコストパフォーマンスはかなり高いです。

インフィニティQX56 エンジン|ロジャー安川の米国自動車浪漫 インフィニティQX56 走り|ロジャー安川の米国自動車浪漫
↑ピックアップトラックのタイタンでも使用している5.6LのV8エンジン。トルクがあって燃費も良く、このクラスのエンジンとしてはかなり優秀
パワートレインには5.6LのV8エンジンを搭載。2t以上する車に320馬力は、少し物足りないかなと思っていましたが、実際に走り出すとパワーに対しての不満は全くありません。むしろ、高速道路での燃費の良さには驚くくらいです。
プラットフォームも安定していて、ライディングコンフォートのレベルは高く、アメリカでのロングドライブには最適です。2列目シートの足幅スペースにもゆとりがあり、オプションの2列目ベンチシートを付ければ8人乗りも可能です。個人的には、アメリカで生まれたインフィニティのQX、FX、そしてEXのSUVシリーズが、逆輸入として日本で販売されないことが残念です。

並行輸入で日本に入ってくることもありますから、この車種の物件が気になった方は、下の検索窓に「インフィニティ QX」と入れて探してみてください。
 


主要諸元のグレード:QX 56 4WD 駆動方式:4WD トランスミッション:5AT 全長×全幅×全高:5255mmX2019mmX1999mm ホイールベース:3129mm 車両重量:2727 乗車定員:7 エンジン種類:DOHC V型8気筒 総排気量:5.6L 最高出力:320ps/5200rpm
最大トルク:54.3kg-m/3400rpm 10・15モード燃費(km/L):- ガソリン種類/容量:無鉛プレミアム/106L 車両本体価格:$55,500(約505万円)
(Tester/ロジャー安川 Photo/竹内英士)