羊の皮を被った狼はたくさん存在する

“ヤンチャ”をどのような定義にするかによって、選択肢は変わるでしょう。今回は“速さ”を基本にとらえています。ルックスがファミリィカーっぽくても、スポーツカー並みに速い車って数多く存在しています。そんな車をピックアップしてみました。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位はホンダエリシオン(現行)。特に3.5Lエンジンを搭載したモデルは、過激なまでに速いと評判です。ルックスは、ライバルの日産エルグランドやトヨタアルファードと比べても、まったく遜色ない“強さ”があります。低床コンセプトはホンダ車に共通する強みですが、エリシオンではパワフルなエンジンとあいまってミニバンらしからぬ走りを満喫できます。スポーツカーに乗りたいけれど、家族の許しを得られない。そんな人にエリシオンって狙い目だと思います。

第9位はVWゴルフ(現行)。なかでも「GTI」というモデルを狙ってほしいです。スポーツシート、スポーティな雰囲気漂うステアリング、メッキパーツが随所に奢られたエクステリアなどがただ者ならぬ気配を感じさせてくれます。ベーシックなファミリィカーとして長年日本で人気を博しているゴルフですが、GTIの走りはスポーツカーと呼んでいいでしょう。VW開発陣は乗る人に“ゴルフなのに…”と言わしめたいのでしょう。家族を説得しやすい、スペシャルモデルです。

第8位はVWパサートワゴン(旧型)。特に「W8 4モーション」は最強のステーションワゴンと呼んでもいいかもしれません。これもゴルフGTI同様、“ギャップ”を狙って開発されたと思わせる車です。かつてBMWのMシリーズが羊の皮を被った狼と呼ばれましたが、最近ではVW車に多く見受けられる傾向かもしれません。W8型エンジンと呼ばれる独特の形状で、排気量は4L。これを4WDで走らせている、と聞くだけでワクワクさせられる内容です。もちろん、家族を説得するのは簡単。

第7位はM・ベンツCクラス(旧型)。300万円以内で狙うなら、C32でしょう。3.2LのV6エンジンはスーパーチャージャー付きで、最高出力353ps。そんじょそこらのスポーツカーよりパワフルです。大きさこそCクラスと同じですが、走りは格段にスポーティ。快適性と速さをうまい具合に両立させています。ファミリィで使いやすいセダンですし、奥さんにとっても運転しやすいコンパクトなサイズ。「最近、Cクラス安くなったから」という理由で、AMGにすればスポーツカーゲットです。

第6位は三菱ランサーエボリューションワゴン(絶版)。ファミリィカーとして使うなら、AT車のランサーエボリューションワゴンはオススメです。奥さんも難なく運転できますし、ファミリィカーとしての実用性も高いんですから。最高出力は当時のランサーエボリューションには若干劣りますが、速いことに違いはありません。ファミリィのためにステーションワゴンという大義名分の下、ランサーエボリューションの速さを味わうことができます。開発意図もそれだったりして?

木曜日には第5位から1位を発表します。

フォトコレクション

写真:第10位:ホンダエリシオン(現行)|なんでもベスト10

第10位:ホンダエリシオン(現行)

写真:第8位:VWパサートワゴン(旧型)|なんでもベスト10

第8位:VWパサートワゴン(旧型)

写真:第7位:M・ベンツAMG Cクラス(旧型)|なんでもベスト10

第7位:M・ベンツAMG Cクラス(旧型)

写真:第6位:三菱ランサーエボリューションワゴン(絶版)|なんでもベスト10

第6位:三菱ランサーエボリューションワゴン(絶版)

Report / 古賀 貴司