川村那月


車で我々に夢を提供してくれている様々なスペシャリストたち。連載「スペシャリストのTea Time」は、そんなスペシャリストたちの休憩中に、一緒にお茶をしながらお話を伺うゆるふわ企画。

今回は、元レースクイーンでレースクイーン大賞も受賞した川村那月さんとの“Tea Time”。
 

川村那月

語り

川村那月

3月17日、福岡県生まれ。日本レースクイーン大賞2019グランプリを受賞。その後、名門レースクイーンユニット「ZENTsweeties」を卒業する。期待の新人女優として、Netflixオリジナル映画「愛なき森で叫べ」(園子温監督)、「男はつらいよ おかえり 寅さん」(山田洋次監督)等の短編映画などに出演。2/22には3rdDVD「Graduation」を発売。

夢はディズニーランドのダンサーだったんです

実は“ディズニーランドのダンサーになる”のが夢で、ずっとダンスの勉強や仕事をしていました。

でもあるとき、「ミス・ユニバース・ジャパン」という大会のホームページを見て、「チャレンジしてみたい!」と思って。それで応募したのが転機になりましたね。

東京大会までは進みましたが、グランプリは取れず……。そのとき、今の事務所の社長から「レースクイーンやってみない?」って声をかけてもらったんです。

まったく知らない世界だし、自動車免許もないほど車には疎かったので、「私にできるかな?」って不安はありました。

でも、ダンスで人前に出ることはあったし、せっかく声かけてもらったんだから、挑戦してみようと。
 

何もわからなかった私がレースクイーン大賞に!

初めて入ったチームは、日産「NISMO」の23号車。名門中の名門チームなんですけど、本当に何もわからなかったので、「GT500とGT300クラスっていうのがあって……」というところから勉強しました。

最初は「こんなの絶対覚えられない!」と思いましたが、何戦も観てるうちにレースが好きになって、自然とアタマに入ってくるようになったんですよね。

そして2、3年目は、38号車のレクサス チームZENT CERUMO率いるZENTsweetiesに所属しました。ここのコスチュームは前からずっとかわいいなって思ってたんです。だから着ることができた瞬間は、うれしくてうれしくて……。

しかもそのコスチュームで、昨年はレースクイーン大賞まで頂くことができました! もともと「やるからには何か功績を残したい」って気持ちがあり、ファンの方たちには「大賞取るから一緒に頑張ってね」って宣言してたんです。

取れたときはうれしすぎて、泣きまくりでしたよ。私、ただでさえ涙腺が弱いのに(笑)。
 

18cmのヒールで歩き回る体力勝負のお仕事です(笑)

レースクイーンの仕事って、思っていたよりずっと体力勝負なんです。

朝早くサーキットに入って、チームのPRやレースクイーンの紹介ステージに出演、グッズ販売やサイン会などもやりつつ、レースの前後にはピットウォーク、グリッドウォークなどなど……。

朝から夕方までほとんど出ずっぱりですし、常に写真を撮られるので気は抜けません。

パドックからステージエリアへと一日何往復もするので、すごくたくさん歩くんですよ。しかも18cmぐらいのヒールを履いて。私身長165cmなのでヒールを履くと180cmオーバー(笑)。

とはいっても自分ばかりが目立ちすぎないように、ということも考えていました。チームやドライバーさんをサポートするのがレースクイーンの役目ですし、レース前のグリッドではどんなに暑くても、雨が降っても、腕がプルプルしても、しっかり傘をさしてドライバーさんを守らないと。

決して「自分が主役」ではないけれど、チームの“華”であるという意識も必要ですし、そのバランスが難しかったですね。
 

車で迎えに来てくれたらそれだけでお姫様の気分

レースクイーンの仕事を3年やらせてもらいましたが、いまも免許は持ってないんです(汗)。

仕事でサーキットに乗せていってもらう以外、ほぼ電車移動ですし、車に乗る機会がほとんどないんですよね。

周りも車持ってる人が少なくて、ドライブに連れていってもらったこともないんです……。だから同世代の男子に言いたい! いま車持ってたらそれだけでモテますよ! って(笑)。

車で迎えに来てくれたら、それだけでもう「お姫様」気分になっちゃいます。そういう私も免許取らなきゃとは思います。実は家族誰も免許を持ってないので、母やおばあちゃんから「取りなさい」って圧がすごいんですよ(汗)。

もし免許取ったらどんな車が欲しいかな? 新型のスープラとか、ああいう“ザ・スポーツカー”が大好きなんですけど、自分で乗るならコンパクトで実用性のある車を選ぶかな。パッソとか。
 

川村那月 ▲レースクーン引退後は、タレント・女優の道を歩む川村さん。「今後も応援よろしくお願いします!」
文/河西啓介、写真/阿部昌也
※情報誌カーセンサー 2020年5月号(2020年3月19日発売)の記事「スペシャリストのTea Time」をWEB用に再構成して掲載しています