トヨタ ヴォクシー ▲トヨタ社内で検討されている、次期ヴォクシーのデザイン案をキャッチ。前後フェンダーで絞り込まれて、鋭利な形状を見せるショルダー面に注目。フロントマスクには、アイデンティティでもある、二重ランプを継承か

ひそかなトップセラー

少子化は進めど、高齢者送迎用として、人気の背高ミニバン。その中で、トヨタが擁するノア3兄弟は、2021年にTNGA世代へとモデルチェンジされる。今回は、デザインの有力案をご覧に入れたい。

トヨタのミドル級ミニバンとして、不動の地位にあるモデルが、「ノア」、「ヴォクシー」、「エスクァイア」の3兄弟だ。発売から6年が経過するが、3兄弟合わせた販売台数は、約18万3000台(2019年実績)。

実は、プリウスやノートを軽く凌ぐ実力を保っている。その実力車が2021年のモデルチェンジで、ようやくTNGAのミニバン専用プラットフォームが与えられる。

2020年5月の販売5チャンネル併売化が始まった後も、ひとまず3車種とも生き残ることがわかった。しかし、次期モデルではエスクァイアが消滅して、ノア/ヴォクシーの2車種に統合されるとの未確認情報もある。
 

トヨタ ヴォクシー▲伝統の上下2段ランプに象徴される、ワル顔を継承して3代目として登場した、現行ヴォクシー。プリウスのコンポーネントが流用されて、待望のハイブリッド仕様もラインナップされた

伝統のフロントマスクを踏襲

トヨタ ヴォクシー

トヨタ社内で検討されている、デザイン案の断片的な情報を基に再現したものが、上記のイラストだ。いっそうエッジの立った外観が検討されていることが、読み取れるだろう。

とくに目を引くのは、前後方向の長さを強調するショルダー面で、前後フェンダーの造形が三角形に絞り込まれて、シャープな印象が演出される。どれも同じように見える、箱型ミニバンの中で個性を放ちそうだ。
 

ハイブリッドは、2Lに排気量アップ

ハイブリッド仕様のエンジン排気量は、現在の1.8Lから2Lへと拡大される。これは、レクサス UXに用いられているユニットを流用したもの。

予防安全パッケージのセーフティセンスも大幅にバージョンアップされる。衝突被害軽減ブレーキ用カメラとセンサーの作動範囲が広がり、交差点右折時の対向直進車や右折後の横断歩行者を検知して、止まれるようになる。

さらに、レクサス車に採用されている操舵支援プリクラッシュセーフティやドライバー異常時車両停止支援システム、スピードマネジメント機能付きクルーズコントロール、レーンキープアシストも装備。

駐車スペースに横付けして、スイッチを押すと、システムがステアリング操作とペダル操作を行い、ドライバーは切り返し時にシフトレバーを操作するだけですむ、「アドバンストパーク」にも注目したい。子育てママが乗る機会の多いミニバンだけに、期待の装備と言えそうだ。

※2020年3月19日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2021年
■全長×全幅×全高:4695×1735×1820(mm)
■搭載エンジン:2L 直4+モーター 他
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、トヨタ