▲レクサス SUV マガジンX ▲全長4mプラスアルファのコンパクトSUVとはいえ、フロントにはスピンドルグリルが採用されて、レクサスファミリーであることが訴求されるベビーSUV。精悍なルックスのFスポーツもラインナップされる見通しだ

世界的に注目される、プレミアムB

近年では、「プレミアムB」と呼ばれる市場が、世界的に注目を集めている。

アウディ Q2やBMW ミニといった輸入車が代表的な存在として挙げられる。欧州ブランドをライバル視するレクサスも黙ってはいられないだろう。

コンパクトな車体に高性能エンジンや、豪華な装備を盛り込み、取り回しの良さはもちろん、クラスを超えた所有感や走りの良さもプレミアムB人気の秘訣のようだ。

メーカーにとっても、軽くてコンパクトな車体は、年々厳しくなる燃費規制をクリアするうえで有利。

プレミアムブランドとしての収益(つまり、それなりの価格)さえ確保できれば、積極的に車種を増やしていきたいカテゴリーといえる。

クロスオーバー商品軍として、NX、UXを相次いで投入したレクサスが、今回はそれらの弟分ともいえるベビーSUVを新たに開発していることがわかった。

▲プレミアムBの人気SUV ミニ ミニクロスオーバー▲プレミアムBの人気SUVである、ミニクロスオーバー。レクサス ベビーSUVの開発陣がライバル視していることは間違いない
▲アウディ Q2▲アウディ Q2も人気のモデル。これらと同等のボディ寸法とエンジン排気量で、真っ向勝負を挑むことで、マーケットは一段と活性化するだろう

ベースとなるのは、あのモデル

レクサスのベビーSUVだが、基本コンポーネントは、2020年の発売を目指して開発が進められいるトヨタ ヤリスクロスだという。

ヤリスクロスとは、ヤリスより上に位置づけられるクロスオーバー仕様で、エントリーモデルに1.3L、主力モデルに1.5Lの新世代3気筒エンジンが搭載される見通し。

レクサスのベビーSUVもこれらのコンポーネントを踏襲する。もちろん4WDも設定される。

3気筒の音、振動を克服してプレミアム化

ベビーレクサスの3サイズは、全長4080mm、全幅1780mm、全幅1540mm程度で、ホイールベースは2580mmが想定される。全長の制約上、リアドアから後方はやや寸詰まりになりそうだ。

ただし、兄貴分よりバックウインドウを立たせることで、後部居住性は確保される。

なお、足回りに専用チューンが施されるなど、レクサスのハイパフォーマンスブランド、「F」のエッセンスを継承する、Fスポーツも設定される

走りの面では、新世代パワートレインの一員である、直3エンジンに期待したい。高速燃焼や可変冷却などの最新テクノロジーが織り込まれ、高いパフォーマンスと低燃費が両立されたユニットだ。

3気筒エンジンは、音、振動の面で不利だといわれていた。しかし、近年は燃焼やエンジンマウントの制御技術が進化し、重量と燃費で有利だとして、BMWなどが積極的に使い始めた。

満を持してトヨタが送り出す新世代3気筒エンジンのパフォーマンスがどんなものか、いまから楽しみだ。レクサスブランドを名乗るにふさわしい静粛性と上質感が確保されることは間違いないだろう。

※2019年8月23日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2022年
■全長×全幅×全高:4080×1780×1540(mm)
■搭載エンジン:1.5L 直3 他
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ミニ、アウディ