【図説で愛でる劇中車 第4回】仮面ライダーなのにバイクではなく相棒が車!「仮面ライダードライブ」に登場の「トライドロン」
2019/07/26

国内外問わず様々な映像作品(アニメも含め!?)に登場したあんな車やこんな車を、イラストレーター遠藤イヅルが愛情たっぷりに図説する不定期連載!
第4回は、数々の名(迷)劇中車を生んできた日本の特撮番組から、「仮面ライダードライブ」で活躍する「トライドロン」をお送りいたします。え、仮面ライダーって、バイクに乗るものじゃないの!?
バイクに乗らない仮面ライダー!?
「仮面ライダードライブ」は、2014年10月から約1年をかけて全48話が放映された特撮テレビドラマで、仮面ライダーシリーズ通算26作目、「平成仮面ライダーシリーズ」16作目にあたります。
ご存じのとおり「仮面ライダー」はバイクに乗って登場するのが基本。でも、「仮面ライダードライブ」では、なんとバイクには乗らず車を愛車としていることが特徴です。
しかも、ただ愛車に乗って敵の元に駆けつけるだけではなく、仮面ライダードライブをさらに強化する役目が与えられていたことも目新しく感じられました。
愛車の名は「トライドロン」。ホンダの初代NSXがベースになったことも、当時ちょっとした話題になりましたね。
ちなみに仮面ライダードライブに変身する主人公を演じるのは、今や人気俳優の竹内涼真氏。
そして、トライドロン搭載の「ドライブドライバー」兼変身ベルト「ベルトさん」の声は、なんとクリス・ペプラー氏が担当していました。
やたらにいい声なのが印象的(笑)。変身ベルトには意志があり、トライドロンを動かすことができたのも斬新な設定でした。
なお以前も、バイクに乗らない仮面ライダー作品がありました。「仮面ライダーBLACK RX(1988年)」の劇中で、「ライドロン」という車が活躍しました。
そういえば「トライドロン」とは名前も似ていますね。ただし、この時はあくまでもバイクがメインという立ち位置でした。
ベースは、マツダ RX-7(初代・SA22C型)。いつかこのコーナーでも取り上げたいと思います。
3つの形態に変形するトライドロン

仮面ライダードライブの敵は、謎の怪人「ロイミュード」。ロイミュードは自分の時間が静止したような感覚を街の人間に与えていました。
人々は、それを「どんより」「重加速現象」などと呼び、恐怖を感じながら生活していました。そこで警視庁はこの怪現象に対応する「特状課(特殊状況下事件捜査課)」を設立します。
この特状課に配属された若き刑事「泊 進ノ介」は、とあるきっかけで仮面ライダードライブとしてロイミュードと戦う道を選ぶことに。
そのきっかけを作ったのも、トライドロンでした。泊 進ノ介はトライドロンの内部で仮面ライダードライブに変身、敵に立ち向かいます。
トライドロンは「トライ(TRI)」という名前が示すとおり、3つの形態に変更が可能です。
通常は「タイプスピード」と呼ばれる、高速走行に適したモードをとっています。
前部にはロイミュードを倒すための圧縮エネルギーを発射できる機銃を搭載。左前のタイヤ「バリアブルトルクユニット」からは、「アッセンブルギア」で生成される、仮面ライダードライブが使用する武器を射出することができます。
トライドロンはその他に、悪路走行に強い「タイプワイルド」、マルチに活用できるアームを備えた6輪車形態の「タイプテクニック」に変形し、様々な場面で活躍を見せます。
なおトライドロンの型式は「TRIDORON-3000」で、出力3000馬力、最高速度は560km/hとされています。
作品全体に車の要素がたくさん
ドライブは通常、トライドロン同様素早く動ける「タイプスピード」に変身しますが、さらに「フレア」「スパイク」「シャドー」などにも変身が可能です。
その際は、「シフトカー」と呼ばれるミニカーサイズの特殊スーパーカーを左腕の「シフトブレス」に装着、「シフトアップ」を行います。
トライドロンからはそれに合わせて武器(タイヤ)を射出。ドライブの胸部にナナメに装着されます。
このアクションは「タイヤコウカン(タイヤ交換)」と呼ばれます。ドライブ自体もマスクの「複眼」は車のヘッドライトをイメージしているなど、作品全体に様々な車の要素が散りばめられています。
これも、仮面ライダードライブを楽しめるポイントです。
敵ライダーが乗るのは、なんとAMG GT!

2015年に公開が行われた劇場版「仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー」では、ドライブ=泊 進ノ介を消すために、2035年の未来から強敵「仮面ライダーダークドライブ」がやってきます。
注目は、ライバルのダークドライブも「ネクストライドロン」という車に乗っていたこと。
しかもそのベース車がメルセデス「AMG GT」だったことにも驚きました。
さらに、使用されたAMG GTは、日本に輸入された1号車だったとのことです。
黒い車体の青いラインが未来感を漂わせるネクストライドロンにも設定があり、出力3900馬力、最高速度808km/hとのこと。
流麗なスタイルと高性能を誇るスーパースポーツのAMG GTなら、未来から来たという設定も、スゴい性能も納得!?

イラストレーター/ライター
遠藤イヅル
1971年生まれ。大学卒業後カーデザイン専門学校を経て、メーカー系レース部門のデザイナーとして勤務。その後転職して交通系デザイナーとして働いたのち独立、各種自動車メディアにイラストレーター/ライターとしてコンテンツを寄稿中。特にトラックやバス、商用車、実用的な車を好む。愛車はプジョー 309とサーブ 900。
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