グローバル化が進んでも色あせない「輸入車を楽しむ効果的なスパイス」とは
2018/07/16
日本で人気の輸入車は、“どドイツ”なメーカー製
今年、平成30年(2018年)は、1868年の明治改元から150年の節目の年。ちまたでは西郷隆盛を主人公としたドラマが放映されている他、明治維新に所縁のある地域では様々なイベントが行われていおり、それなりに盛り上がっているようだ。
ところで『散切り頭をたたいてみれば、文明開化の音がする』というフレーズをご存じだろうか。
これは『ちょんまげ頭をたたいてみれば、因循姑息(いんじゅんこそく)の音がする』と『総髪頭をたたいてみれば、王政復古の音がする』とともに、明治維新後の人々の様子を都々逸(どどいつ)の七七七五の音数律に乗せて唄ったものだ。
『散切り頭~』では、ドラスティックな社会変革を受け入れ、西洋化の波にうまく乗れた先進的な人が表現されている。
明治維新ほどではないが、車にまつわる社会にも、昨今のグローバル化によって様々な変革が起きている。産業構造しかり、商品戦略しかり。
では、「ドイツらしい質実剛健な……」や「ラテンの官能的な……」など、モデルの個性を表現する際に引き合いに出される、生産国のイメージやその国民性=お国柄はどうだろう。
というのも、そんな印象論的な異国情緒が実は、輸入車を楽しむ効果的なスパイスとなったりするからだ。
下記グラフをご覧いただきたい。
グラフ①は、「中古車購入実態調査2017」のデータから、アンケート回答者が購入した輸入車を国別に集計したものだ。ドイツ車が66%を占めダントツのシェアを誇っている。2016年のデータでも同様の結果だった。
メーカー別ではメルセデス・ベンツを筆頭に、BMW、フォルクスワーゲンがトップ3を飾り、それにアウディ、ポルシェの順で続く。年齢層では40代の男女と50代男性の割合が高いが、それ以外で目立った差はなく、広い世代で輸入車が受け入れられている(グラフ②)。
ドイツ車比率の高さは、メーカーや車種のバリエーション(購入/選びやすさ)に比例するものと考えられる。
一方で、「真面目で頑固一徹なマイスター(熟練技能者)が、無骨だが精巧で正確無比な製品を作る」というドイツっぽいお国柄も、工業製品である車を選ぶ際の心理に、有利に働いていたかもしれない。
というのも、メルセデス・ベンツやBMW、フォルクスワーゲンは、ど真ん中でドイツのお国柄を味わえる、“どドイツ”なメーカーだからだ。
今後さらにグローバル化が進み、輸入車のお国柄すらフラットになってしまうとしたら、少しさみしい気もする。
だが、時代に合わせてお国柄の解釈を変え、そこに新たな異国情緒を見いだすのだとすれば、自動車界のグローバル維新もまんざら悪くないのかもしれない。
それに、もし旧来の“どドイツ”や“どイタリア”、“どフランス”な風味の残る車に乗りたければ、中古車という選択肢が強い味方になってくれるはずだから。
予算100万円で買える“どドイツ”メーカーのオススメ3モデル
1:メルセデス・ベンツ Eクラス(3代目)
2:BMW 3シリーズ(3代目)
3:フォルクスワーゲン ゴルフ(5代目)
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