BMWとメルセデス・ベンツのクリーンディーゼルが100万円台でイケること、ご存じでした?
2017/04/04
今やエコと知性の象徴にもなったディーゼルエンジン
ひと昔前は「安い車の代名詞」みたいな扱われ方もされていたディーゼルエンジン搭載車ですが、今や時代は変わり、「新世代ディーゼル=エコとインテリジェンスの象徴」みたいなニュアンスになっています。実際、これをお読みの方のなかにも「クリーンディーゼル積んでる欧州車、欲しいよなぁ……」と思っている人は多いかもしれません。
しかし、昨今のクリーンディーゼル搭載欧州車は決して安いモノではありません。そのため「欲しいは欲しいけど、ちょっと手が出ないよね。たはは」と虚しく笑って話を済ませたくなるのが人情ですが、実は中古車であれば、今大人気の「クリーンディーゼルエンジン搭載ヨーロッパ車」だって結構お安いプライスで手に入るのです。それも微妙なブランドの微妙な車種ではなく、れっきとした人気ハイブランドの人気モデルが、車両価格100万円台でイケてしまうのであります。
具体的に言いますと、車両100万円台で狙えるクリーンディーゼル搭載欧州車は現行BMW 3シリーズ/3シリーズツーリング(ステーションワゴン)と、旧型および旧々型のメルセデス・ベンツ Eクラス/Eクラスワゴンです。
現行3シリーズのディーゼル仕様は190万円前後から
まずは車両価格100万円台で狙える現行BMW 3シリーズ セダン/ツーリングのクリーンディーゼル搭載モデルから、その詳細を見ていきましょう。
現時点において車両100万円台で狙えるのは、12~14年式の320dブルーパフォーマンスまたは320d。両車は車名こそ微妙に異なりますが、13年途中に車名が微妙に変わっただけのことで、基本的な中身は同一です。人気の高い「Mスポーツパッケージ」はさすがにまだ100万円台では難しいですが、ベースグレードまたは「スポーツ」「ラグジュアリー」は対象となります。「スポーツ」と「ラグジュアリー」はどちらも新車時+21万円だったパッケージオプション(というかデザインライン)で、それぞれ内外装のもろもろがその名のとおりのテイストになっています。
で、中古車価格はもちろん千差万別ですが、おおむね180万~198万円といったあたりが100万円台系の中心です。ちなみに新車時価格は479万~499万円でしたので、「まずまず値落ちしている!」と評していいでしょう。中古車ならではのお買い得感は十分だと言えます。
肝心の走りは「トルクフル!」の一語に尽きます。320iが搭載するガソリンの直4ターボが4500回転で27.5kg-mの最大トルクを発生するのに対し、320dの直4ディーゼルターボは2750回転という低めのレンジで38.7kg-mというなかなかの最大トルクを発生。そのため、その気になれば出足から異様に速いですし、高速道路では軽~くアクセルに足を載せておくだけでモリモリのトルクが湧き出ますから、高速巡航は非常に楽ちんです。そしてカタログ燃費はガソリンの320iが16.4km/Lであるのに対し、ディーゼルの320dは19.4kn/L。安価な軽油を使用することと併せ、なかなか経済的な車でもあるのです。
中古車を探す際の注意点は、「100万円台の320d系は走行距離多めである場合も多い」ということでしょうか。前述のとおり経済的で快適かつ強力な高速巡航性能を誇るのがディーゼル車ですので、前オーナーも長距離移動にしばしば使っていたのか、中古車の走行距離はやや多めなケースが目立ちます。
しかし車というのは「距離を走る=悪」ということは決してなく、むしろ1回の乗車でズバッと長距離を走った車の方が、近所をチマチマ走り回った低走行車より状態がいい……なんてこともしばしばあります。ただ、距離を走るごとに傷んでいく部分も当然ありますので、走行距離多めの個体を買う場合は内外装やATなどをチェックする他、整備記録簿の内容もしっかり確認して、定期的にキッチリと整備された個体にこだわって探したいところです。
メルセデス・ベンツ Eクラスのディーゼルはおよそ100万円から検討可能
もう一方の旧型および旧々型メルセデス・ベンツ Eクラスのクリーンディーゼル搭載車は、現行BMW 3シリーズのそれよりも流通量が豊富です。
旧々型Eクラスで対象となるのは、06年夏から追加されたE320 CDI アバンギャルドとE320 CDI ステーションワゴン アバンギャルド。どちらも3LのV6ディーゼルターボエンジンを搭載し、2400回転という低回転域から55.1kg-mという、ほとんど5Lエンジン並みの極太トルクを発生します。これも320d同様、いやそれ以上に、怒涛の加速と超安楽な高速巡航を得意とする車です。3月24日現在の市場で狙える100万円台物件の相場は、おおむね100万~198万円といったところ。
W212こと旧型Eクラスの100万円台系クリーンディーゼルは、09 ~12年式のE350ブルーテック アバンギャルドとE350ブルーテック ステーションワゴン アバンギャルドがそれにあたります。エンジンは旧々型とほぼ同一の3L V6ディーゼルターボで、これまた「5L並みのトルクと2L並みの燃費性能」を見事に両立させたエンジンです。車両100万円台で狙える物件の数はさすがに旧々型よりは少なめですが、それでも170万~198万円付近でそれなりの数が流通しているはずです。
こちらメルセデス・ベンツ Eクラスの方もBMW 3シリーズ同様、「高速巡航性能に優れるディーゼル車だけあって多走行車も多い」という状況はあります。それゆえ、先ほども申し上げましたが多走行=悪とは単純に考えず、是々非々で冷静かつ慎重に吟味していただければと思います。
いずれにしましてもこれらディーゼルエンジン搭載モデルは、「カラカラカラ……」というディーゼルっぽいエンジン音こそ若干気にはなりますが、それ以外は加速性能も巡航性能も燃費性能も、ほぼ文句のつけようがないぐらい素晴らしい存在です。それが「車両価格100万円台」で手に入るというのですから、これはもう良質な物件と巡り合うことさえできれば、かなり幸せになれることは間違いありません。ぜひ下記物件リンクから「気になる1台」を探し出してみてください!
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