▲フロントフェンダーから前方が作り直され、次世代のアキュラ顔が与えられるであろう現行レジェンドの後期型。発表は早ければ年内、遅くても2018年には実現するだろう ▲フロントフェンダーから前方が作り直され、次世代のアキュラ顔が与えられるであろう現行レジェンドの後期型。発表は早ければ年内、遅くても2018年には実現するだろう

フロントノーズを丸ごと刷新して、イメチェンか

デビューまで紆余曲折を繰り返して登場した、現行型ホンダ レジェンド。いままでのマイナスイメージを払拭するべく、ビッグマイナーチェンジが施される模様だ。

経緯をおさらいすると、現行モデルは、2014年11月に発表されたが、当時、すでにフィットで勃発していた品質問題を受けて、細部まで再検証することが優先された。その結果、2015年1月の発売を前提にリリースされた。しかし、安全デバイスの完成度を高めるために時間がかかり、同2月へと再延期されることとなった。

現行レジェンドは、NSXに先がけて3モーター採用のハイブリッド機構をセールスポイントに掲げたが、2016年の国内販売台数は、前年比7割減の829台にとどまった。いくらセダン市場が小さいとはいえ、フラッグシップサルーンとしては、あまりにも寒い実績だ。

大掛かりなマイナーチェンジが実施される背景には、こうした状況もあるようだ。ずばり、現行レジェンドには、フロントノーズを丸ごと刷新してイメチェンを図る、大規模整形が予定されている。

▲先代レジェンドも、じつはモデルライフ途中にビッグマイナーチェンジを受けていた。ボディ前後が大胆に修正されて、重量感が増したのは、写真からもわかるだろう ▲先代レジェンドも、じつはモデルライフ途中にビッグマイナーチェンジを受けていた。ボディ前後が大胆に修正されて、重量感が増したのは、写真からもわかるだろう

新世代アキュラ顔を採用

次期レジェンドだが、「もはやマイナーチェンジの域を超えていてフルモデルチェンジだ」と言いたくなるほど、現行モデルの面影が残らない可能性もある。

思い返せば、8年のロングライフを全うした先代レジェンドも、途中でボディ前後が大幅に変更され、丸みを帯びたスタイルは一転して、直線基調に変わった。

ここでスクープ班が予想したフロントマスクは、ホンダが次世代アキュラ(ホンダが北米市場他で展開する上級ブランド)の各車に与えていくものだ。五角形グリルはアグレッシブさを強調するために、現在よりも拡大され、マツダのKODOデザインに感化されたかのように切り立った角度でノーズ先端に配される。

現行モデルのドアパネルには、フロントフェンダーから続く、うねりの強いラインが用いられているが、ドアパネルを変更するには投資が大きすぎるため、現状のまま踏襲されるだろう。手直しされるであろうフロントフェンダーとの折り合いがどのようにつけられるか興味深いところで、不自然な仕上がりにならないことを祈るばかりだ。

▲2014年11月に国内発表された現行レジェンドには、3モーター式のハイブリッド機構が搭載されており、ハンドリング性能の高さがアピールポイントに掲げられている ▲2014年11月に国内発表された現行レジェンドには、3モーター式のハイブリッド機構が搭載されており、ハンドリング性能の高さがアピールポイントに掲げられている

開発中の3L V6ターボは次期モデルから実用化

パワートレインには、現行モデルの3.5L V6エンジン&3モーターが踏襲され、左右後輪をそれぞれ駆動するモーターによるトルクベクタリングを実現。オン・ザ・レール感覚が引き続き売りに掲げられる。

一方、ホンダ社内では、次世代アキュララインナップを特徴づけるユニットとして、V6ターボが開発されている。同エンジンは、2019年半ばに発売される次期TLXで初搭載される見通しだ。その後、SUVのMDXとRX、そしてレジェンドの輸出仕様であるRLXの次期モデルに展開されていく。

ホンダが、セダンを中心にアキュラブランドを強化する背景には、北米でホンダからステップアップするユーザーが、想定以上にアキュラ以外のプレミアムブランド(レクサス、BMW、メルセデスベンツなど)に流出しており、これを防ぎたいからだ。

ここで報じた五角形グリル採用のフロントマスクと、パワフルなターボエンジンを用いることで、ホンダブランドとの違いを打ち出していく目論見だ。

※2017年2月23日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2017年以降
■全長×全幅×全高:4995×1890×1480(mm)
■搭載エンジン:3.5L V6+モーター

text&photo/マガジンX編集部