VWゴルフ GTI|伊達セレクション
写真上は「GTIだから」という部分もあるが、それでも、人間でいうところの人畜無害感の強いフォルクスワーゲンゴルフという車が、赤というボディカラーをまとうことで妙にアグレッシブに感じられるように。写真下は、いわずもがなの「世界一赤が似合うブランド」とも言えるアルファロメオのアルファ 156GTA。
アルファ 156GTA|伊達セレクション
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赤い車がオススメなのは「安いから」ではありません

よく知られているように輸入車における人気カラーは白系または黒系が圧倒的で、その次あたりにシルバー系が入る。その半面「赤い車」というのはどうにも人気薄であり、人気薄ゆえに中古車価格も安めとなる。

赤い車が嫌いじゃない人は「それってお得じゃん!」と思うかもしれない。

しかし買うときに安い車というのは、基本的には売るときも安くなるもので、そういった意味では一概に「赤い輸入中古車=お買い得」とも言えない。実際、筆者が過去に所有していたガーズレッドの中古ポルシェ 911は購入時、人気のグランプリホワイトと比べておおむね10万円は安かったが、売るときもおおむね10万円安かったので、ほぼトントンである。金銭的に得をした記憶はない。

しかしそれでも、筆者は「赤い車」を推奨したい。もちろん全員に対してではなく、「赤い車も悪くはないね」と思っている、そこのあなたに対してである。

金銭的なメリットは、前述のように特にない。いやあるかもしれないが、大した額ではないはずだ。

そこではなく、筆者があなたに赤い車をおすすめしたい理由は、いわゆる「パワータイ効果」である。

「パワータイ効果」で自分に喝を入れる!

パワータイというのは要するに赤いネクタイのことで、「パワーと情熱」を周囲に感じさせる効果がある。あなたもアメリカ大統領が「ここぞという時」にそれを締めている姿をしばしばみるだろう。若きケネディ元大統領とニクソン元大統領がアメリカ大統領選挙で戦ったときも、白シャツ+赤タイの効果でケネディが勝利したといわれている。

しかし一般自家用車の場合は誰かと戦うわけでもなく、ましてや(当たり前だが)選挙に出るわけでもないので、「赤い車を買い、パワーと情熱を“周囲に”感じさせる」というのは若干意味不明である。

そうではなく「自分自身にとってのパワーと情熱を獲得するため」に、赤い車を選ぶのだ。

このあたりは個人差があるので一概には言えないが、少なくとも筆者の場合は朝、自宅から徒歩1分の車庫へ行き、そこに止まっているガーズレッドのポルシェ 911を見るたびに「うむ! 今日も1日頑張ろう!」と、何やらパワーが湧いたものだ。なにが「うむ!」なのか自分でもよくわからぬが、とにかくそうなのだ。

繰り返しになるが色の好みというのは個人差がデカいため、この意見に賛同できない人もいるだろう。しかし少なくとも下記物件リンクを見て何やらピンとくるものがあった人は、「赤という不人気色」を検討対象に入れてみると何かいいことがあるかもしれないと、真剣に考える筆者である。

ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
元気モリモリになる(?)赤い車に乗ってみませんか?


文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE