【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、フェラーリ購入の電卓を弾く
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/03/06
http://www.sgt-date.com
フェラーリF355購入時の月々の支払額はわずか約3万3000円です
たまには超具体的な話をしてみたい。「お金」の話だ。それも「あなたも明日からフェラーリオーナーになれる!」という、ちょっと聞くと新手の詐欺のような、しかし本当の話である。
フェラーリF355を例にして考えてみよう。ここでは仮に支払総額800万円で走行3万km前後のF355を買うと仮定してみる。
800万円。フツーに考えれば大金だ。しかしここで必要なのは800万円ではなく「とりあえずの頭金300万円」なのである。マークXやセレナの新車を買えるぐらいの人間であれば、なんとかなるはずの金額だ。
で、残金500万円をどうするかといえば、言わずもがなの長期ローンである。ショップにもよるが、このクラスの中古フェラーリは「男の120回払い」で買っている人が結構多いものだ。残金500万円を実質年率3.5%の120回払いで返済すると、月々の支払額はおおよそ3万3000円。これまたマークXやセレナの新車をローンで買うのと似たような予算感である。フェラーリとは、中古であればその程度で買えてしまうものなのだ。
「でも、そもそもそんな超長期ローンはリスキーだ!」。そう叫ぶ人もいるだろう。もちろん、ノーリスクではない。あなたの勤務先が不幸にして倒産するなどで、月々約3万3000円すらキツくなる可能性もある。その場合はどうするか?
売却してしまえばいいのである。
フェラーリ購入における本当の「壁」はお金ではない
例えば約1年後にあなたの勤務先がヤバくなり、支払いがキツくなってF355を売却したとする。その際の売却額は、「年間走行距離2000km以内で」という条件付きではあるが、おそらく700万円ほどにはなるだろう。700万円というのはもちろん「絶対」ではなく、現時点での予想だ。が、テッパンな予想ではある。フェラーリ人気モデルのリセール価格とは、それほどまでに底堅いのだ。
そうなれば500万円の残債はすべてカタを付けることができ、かつ支払済み頭金300万円のうち250万円前後は手元に戻ってくる計算になる。
つまりこの場合、実質約50万円ほどの投資でしかないのだ。このシミュレーションに筆者は自信を持っているが、わたしの話が仮に「話半分」だったとしても、約100万円の投資でしかない。
「乗ってる間に壊れたらどうするんだ? 修理代が高いじゃないか!」。そういった心配もあるだろう。しかし筆者のこれまでの取材によれば、信頼できる専門店で納車整備付きで購入すれば、おおむね2年間(約4000km)はエンジンオイル交換+ちょっとした不具合の調整程度でOKな場合が大半なのである。
「年間2000kmは少ない! 俺はもっと乗るぞ!」。そうお思いになるのも結構だが、実際はフェラーリというのは様々な情熱成分がかなり過剰なので、「年間2000kmも乗ればお腹いっぱいです。あとは眺めてるだけで大満足」というケースがこれまた大半だ。
458イタリアやカリフォルニアなどの新世代フェラーリはまた別だが、ちょっと古い、しかし永遠の人気を誇るV8フェラーリであれば、オーナーになるための「金銭的な障壁」は意外と低いのだ。本当の障壁は「俺なんかがフェラーリ買っちゃっていいんだろうか?」という心理的な壁なのである。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
明日にでも(?)買えるV8フェラーリ、集めました!
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