【オンリーワンを探せ】懐かしのヒーローカーが絶賛販売中
カテゴリー: クルマ
タグ:
2013/03/05
原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車を紹介するこの企画。今回、2013年2月28日に発見したのは「シボレー コルベットコンバーチブル」です。しかし、単なるコルベットコンバーチブルであれば取り上げるわけもなく……。
実は、この車、内外装が「フェラーリ 365GTS/4スパイダー」風に仕上げられている、いわゆる“レプリカ”モデルなんです! テレビドラマ「特捜刑事マイアミ・バイス」に主人公ジェームズ・ソニー・クロケット刑事(ドン・ジョンソン)の愛車として登場したことを記憶されている方も多いのではないでしょうか。
さて、「フェラーリ 365GTS/4スパイダー」と書いているのに、なぜ物件の詳細情報では「デイトナスパイダー」とされているのか? クーペモデル「365GTB/4」がデイトナ24時間レースで輝かしい戦績を残したことから、365GTB/GTSシリーズは「デイトナ」と呼ばれているのです。現在では、フェラーリ社のホームページ内でさえデイトナという通称を容認しています。
レプリカには、日産 フェアレディZがベースになっているもの、コルベットがベースになっているもの、などがあるのですが、この車両は後者。1979年式、排気量5.7Lというと、C3(3代目)として知られるスモールブロックエンジンを搭載したコルベットコンバーチブルがベースになったのでしょう。この時期の大排気量V8エンジンはアメリカンマッスルの真骨頂ですし、本物の4.4LV12エンジンに勝らずとも劣らない迫力があります。
「わざわざ偽物のフェラーリに乗っちゃって……」というネガティブな意見もあるでしょう。しかし、適度に古いレプリカ車両ですから“頑張ってる”感はありませんし、今後新たに登場することのない稀少車であることは間違いありません。周囲の目には「デイトナが好きなんだろうなぁ」と快く映ることでしょう。
そもそも本物のデイトナスパイダーは122台しか生産されず、約4500万円もする逸品。そのことを踏まえると、十分に“コスプレ感覚”で楽しめる車だと思いますよ。
Text/古賀貴司(自動車王国)