【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、冬のオープンカーを語る
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2012/12/12
http://www.sgt-date.com
夏場にオープンカー相場が上がる怪
筆者としては理解しがたいのだが、オープンカーの中古車というのは一般的に梅雨前頃から夏場にかけて平均価格が上昇し(つまり需要が高まり)、そして秋から冬にかけて下降していく。
「まったくわかってない!」とはこのことだ。
輸入車道の猛者である皆さんは別として、パンピーは漠然と「梅雨明け! 爽快な青空と入道雲! そしてハイウェイをオープンカーで疾走するオレと彼女!」みたいなおめでたいイメージを脳内に描き、オープンモデルを高値づかみするのだろう。
しかし本当のところを言ってしまえば、もはや亜熱帯といえる日本の真夏にオープン走行など、できたものではないのだ。いや朝方や夕方以降ならなんとかなるが、日中は下手すりゃ熱中症で死ぬので絶対にやめたほうがいい。帽子かぶってエアコン最強にしても、さすがにあれは無理筋だ。
知ってる人はとっくに知っている話だが、日本でオープンカーに乗るなら秋・冬・春の3シーズンに限る。まぁ最近は重度の花粉症に悩まされている人も多いので、実質的には秋・冬の2シーズンがセゾン・ドゥ・convertissableになるだろうか。……すまない、格好をつけて慣れないフランス語を使ったが、たぶん完全に間違っているので忘れてほしい。
冬こそオープンカーにとって最高の季節です
それはさておき、冬場のオープンカー。人によっては「秋こそ最高だ!」というかもしれないし、筆者もそれを否定はしない。しかし個人的には冬場のオープン走行こそ最高であると確信している。
冬場、走りはじめは当然かなり寒い。肌を突き刺す冷気を感じる。が、エンジンが暖まってくるにつれエアコン通風孔から心地良い温風が吹いてくる。顔のあたりにそれを当ててしまうとボーッとするので、できれば温風は身体から下のみにして、頭部や顔はマフラーと帽子などで暖をとるのが良いと思う。
最新モデルだと「エアスカーフ」的に、首周辺に温風が当たる親切設計のオープンカーもあるが、なに、あんなものは要らないよ。いや「要らない」というと言い過ぎだが、なくても全然大丈夫だと、個人的経験から断言する。逆に顔のあたりだけはちょっと寒いぐらいのほうが、気の利いた真冬の露天風呂で長湯をしているような、そんな心地よさを感じるはずだ。そしてその時点でも手元から足元にかけては十分以上に暖かいので、何の心配もいらない。
言い出せばきりがない「冬場のオープン走行の魅力」だが、冒頭付近で申し上げたとおり「冬場は相場的に安い」というのも、下世話な話で恐縮ではあるけれど、魅力のひとつである。
夏前にオープンカーを買うなど、上昇トレンドの終盤に株や為替を高値づかみするド素人トレーダーのようなものだ。自動車通を自認されるのであれば、オープンカーはぜひとも今の時期こそ手に入れていただきたいと思う。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
真冬のオープンカー、騙されたと思ってぜひ!
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