【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、リバイバル系輸入車を語る
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2012/11/16
http://www.sgt-date.com
最近の車は「ド新品のジーンズ」みたいだ?
いきなり私事かつ車に関係ない話で大変恐縮だが、左写真上はわたしが所有しているエレキギターである。
キズだらけゆえ何十年も前に作られたオールドギターに見えるかもしれないが、実は割と最近の2010年製だ。キズや色のかすれ、サビなどは“あえて”加工されたものなのである。ギターの世界ではこういった加工は「レリック加工」と呼ばれ、大変に流行っている。最近は金属部分までピカピカ・キラキラの新品っぽいギターは逆にダサいとされているのだ。ド新品のジーンズはちょっとダサく、ダメージ加工されたものか、最低でも2~3回は洗濯したものじゃないとちょっと恥ずかしい、という時代の空気と同じと考えていいだろう。
車ではさすがに「レリック加工」は一般的ではなく、新車メーカーが「あえてボコボコ・サビサビ」なモデルを市販することは未来永劫ない(たぶん)。
それはそれでいいのだが、世間一般のモメンタムとして「レリック加工的なるもの」が衆生の支持を受け、「ド新品ジーンズ的なるもの」がちょっとダサイとされているのに、車業界だけは依然としてピカピカ・キラキラな方向性の新商品ばかりリリースしているのはいかがなものか……とお嘆きの貴兄に推奨したい輸入車は、やはりミニやフィアット 500、ザ・ビートルなどの「リバイバル系」だろう。あるいはジープ ラングラーやM・ベンツ Gクラスなどの「昔からほとんど不変系」か。
リバイバル系という次善の策
無論、「レリック加工的なるもの」を求める人、言い換えれば「世間一般のモメンタムとちゃんとリンクしてる人」にとって本当に最適なのは、リバイバル系ではなく「本当に古い輸入車」に乗ることであるかもしれない。リバイバル系や不変系もしょせんは現代の車であり、ある程度ピカピカ・キラキラしていることに変わりはない。しかし、過剰なLEDやエッジ立ちすぎなデザインにより、まるで「80年代のカフェバー(笑)」みたいな騒ぎになっている一部のモデルと比べれば、ずいぶんとマシだ。
また「メンテナンス」の問題もある。シトロエン 2CVやルノー 4などの「本当に古い輸入車」も、世間のイメージほどブチ壊れるわけではないが、それでもさすがにメンテナンスに気を使う必要はある。そういった手間をかけずに、気軽に“気分”を楽しむものとして、リバイバル系輸入車には一定以上の価値がある。
リバイバル系や不変系に乗るならば、その際の衣服も60年代や70年代のエッセンスを取り入れ、ちょっとクラシカルにしてみる。そして、なるべくジェントルな運転を心がける。その様は、いまだになつかしの「チョイ不良おやじ」みたいな恰好をして、LEDをキラキラさせながら追い越し車線をブッ飛んでいる「高級車」の何倍も高級だと思うのだが、どうだろうか。
ということで今回の伊達セレクションはずばりこちら。
カフェバーっぽい感じ(笑)が嫌いな人はリバイバル系に注目を!
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