シトロエンC3|伊達セレクション
写真上は現行シトロエン C3。どうということのないメカニズムしか使っていない車なのに、そのしっかり感と痛快感は日本のコンパクトと比べては失礼なほど。シトロエンらしい凝った内装デザインや大型の「ゼニスウインドウ」もうれしいところだ。下はおなじみVW ポロの現行モデル。その剛性感と作りの良さは小型車としては世界最強レベル。どちらも総額200万円以内でかなりの好条件物件が探せます。
VWポロ|伊達セレクション
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洋服にはこだわるのになぜ車は?

過日、日本製の某新鋭コンパクトカーに試乗した。その車をクサすのが本稿の主旨ではないため、車名は秘す。車両価格が約150万円で、そこに総額50万円ほどのオプション装備が付いていた。つまり、諸費用を除く車両価格が約200万円となるブツだ。非常に売れているらしい。

もちろん、何の問題もなかった。ECOモードにしたままでもパワー/トルク感は上々。高速道路の追い越し車線を流れに乗って走っても足回りの不安感はほとんどなく、燃費計が示した数字も20.5km/Lとまずまずだ。「移動用機械」としては文句の付けどころがない。

しかし何だろう、この「安手で悪趣味な布1枚を身体に巻きつけただけの姿で外出しているような感じ」は。正直に言ってしまえば、走行に何か支障があるわけではないが、全体的にはかなりの安普請で、ダサい。

「安手の布1枚で何がいけないの? 衣服なんて、暑さ寒さがしのげればそれでいいじゃん?」という人もなかにはいるだろう。

しかしわたしが見る限り、世の人の大半は、ファッションというか「自分が身に付けるモノ」に対してそれなりの注意を払っているはずだ。今日も洋服店に行けば、わたしを含む大したビジュアルなど備えていない老若男女が己の姿を鏡に映し、ああでもないこうでもないと衣服を取っ替えひっ替えしている。

しかしなぜ、それと同じことを車ではやらないのだろう。なぜ、車だけが「走れりゃそれでいいじゃん?」なのだろう。自分が日々身に着ける“モノ”なのに。

同じ総額200万円でこれだけのモノが狙えます

だが、ここで「宗教論争」をしても詮ないことである。だからわたしは一切「折伏」をしないが、もしもたまたま「これまでは総額200万円ぐらいの国産新車買ってたけど、なんか違う気がするんだよね、最近。でも輸入車は高いし、壊れやすいらしいし……」という人がここを見ていたならば、その人に向けて言いたいことがある。

「とりあえず下記の物件リンクをご覧あれ」と。

そこにあるのは、わたしが試乗した某国産新鋭コンパクトとほぼ同じ総額ながら、ちょっと次元の違う走りを(仮にゆっくり走っても)堪能でき、洋服で言うところの素材感も段違いにしっかりしている車たちである。欠点は「新車ではなく中古である」ということか。しかしそれにしたって、今回取り上げた物件はすべて2年落ち以内かつ走行距離1万km以下。わたしに言わせりゃ新車みたいなものである。新車時のメーカーワランティ(保証)が残っている物件も多い。ていうか、故障の心配などさほどする必要もないのが最近の輸入車だ。

あ、そう言えばもうひとつの欠点として「日本のコンパクトカーほどには車内が広くない」というのはあるだろう。しかし、わたしが見る限り、ジャパニーズコンパクトの広大な車内に人も荷物もフル積載しているケースはそう多くない。「あの広さ」があなたにとって本当に必要なのかどうか、今一度考えてみるのも悪くないはずだ。

ということで今回の伊達セレクションはずばりこちら。
国産新車とほぼ同額の超高年式輸入コンパクト、ぜひ一度は検討を!


文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE